2022 Fiscal Year Research-status Report
Roles of brain thromboxane A2 in the major depression-related disorder of glucose metabolism
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21K07531
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
岡田 尚志郎 愛知医科大学, 医学部, 教授 (40203989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 奈緒子 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (50380324)
呉 ユー秋 愛知医科大学, 医学部, 助教 (40717154) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | トロンボキサンA2 / カテコールアミン / AAV ベクター / ミノサイクリン / SU薬 / ATP感受性K+チャネル / GABA神経細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初トロンボキサン合成酵素をノックダウンしたラットを作製する予定であったが、ノックダウン効率の再検討の結果トロンボキサン受容体ノックダウンラット作製に変更した。現在作成したAAVベクターを両側PVNに微量注入し、ノックダウン効率の検討を始めたところである。 まず予備実験として、ミクログリア毒(ミノサイクリン)の脳室内前処置により、NMDA脳室内投与による血中ノルアドレナリンおよびアドレナリン増加が抑制されることが明らかとなった。この実験成績からミノサイクリン脳室内前投与の有効性が確認されたので、2-DG投与による血中カテコールアミン増加に及ぼすミノサイクリンの影響について検討を始めたところである。 上記2つの実験遂行中に脳室内投与したATP感受性K+チャネルの遮断薬であるSU薬(グリベンクラミド)が、血中アドレナリン増加を抑制すること、逆にATP感受性K+チャネルopner(ジアゾキサイド)が血中アドレナリンを増加させること、さらにAMPK刺激薬(A-769662)の脳室内投与が血中アドレナリンを増加させること、ジアゾキサイドおよびA-769662の脳室内投与による血中アドレナリン増加がトロンボキサン受容体遮断薬(SQ29548)の脳室内前投与によっていずれも抑制されることを見出し、第96回日本薬理学会年会(12/2/2022,横浜)にてポスター発表を行なった。先行研究に基けば、ATP感受性K+チャネルを発現する細胞はGABA神経である可能性が高いことから、本研究で明らかにしたいトロンボキサン受容体を発現するpreautonomic neuronを神経支配している可能性も出てきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
AAVベクター作成については標的分子を変更したことにより作成依頼に遅れが出てしまったが、現在4種類のAAVベクターを作成し、ノックダウン効率を検定する作業に入っている。PVNへはAAVベクターをマイクロインジェクションするため、注入がPVNに正確に挿入されたかについての検証を、予備的に脳切片を製作して確認し、正確度を上げるよう実験を重ねている。 先行研究でミクログリアとNMDA受容体との関連が示唆されているところから、脳室内投与したNMDAによる血中カテコールアミン増加の実験系(既報)を用いて、まず予備的に脳室内前投与したミクログリア毒(ミノサイクリン)のNMDAによる血中カテコールアミン増加に及ぼす影響を調べた。至適量を決めるのに時間を要したが、最終的にNMDA脳室内投与による血中ノルアドレナリンおよびアドレナリン増加が抑制されることが明らかとなった。この実験成績をもとに、2-DG投与による血中カテコールアミン増加に及ぼすミノサイクリンの影響について事件を進めている。 上記の過程で脳内ATP感受性K+チャネルがカテコールアミン増加に関与している可能性が示唆されたため、糖尿病治療薬の脳内における作用を探求するために実験をすすめたところ、脳室内投与したATP感受性K+チャネル解放薬(ジアゾキサイド)が血中アドレナリン増加に関与することが明らかとなったが、これらの実験で本務に遅れが出た。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は視床下部室傍核におけるトロンボキサン受容体の発現をmRNAレベル(qPCR法)および蛋白レベル(ウエスタンブロッティング)で解析することである。しかるに、血中アドレナリン増加に関与することが明らかとなったATP感受性K+チャネルはGABA神経に多く発現しているという既報があり、本研究で明らかにしたいトロンボキサン受容体を発現するpreautonomic neuronをGABA神経が神経支配している可能性も出てきた。PVNにおけるGABA神経がpreautonomic neuron同定の新たな指標になると思われる。
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Causes of Carryover |
標的分子の変更によってAAVベクター作成に3ヶ月ほど遅れが出たため、その間に使用すべき消耗品による出費が大きく抑制された。 最終年度は翌年度分として請求した助成金を合わせて、今年度に見出したATP感受性K+チャネルに関する実験も並行して進めることによって、トロンボキサン受容体を発現しているPVNのautonomic neuronの探索を進めたいと考えている。
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Research Products
(2 results)