2023 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝性不整脈症候群の病原性遺伝子変異の決定とそれに基づく個別化医療の実現
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21K08075
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
林 研至 金沢大学, 保健学系, 准教授 (00422642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 昌平 金沢大学, 附属病院, 助教 (30623657)
野村 章洋 金沢大学, 附属病院, 特任准教授 (30707542)
藤野 陽 金沢大学, 保健学系, 教授 (40361993)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 遺伝性不整脈 / 遺伝性心筋症 / VUS / 機能解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
R3年度は1型先天性QT延長症候群(LQT1)で見いだされるKCNQ1バリアントのVUSの病原性を明らかにするため、ゼブラフィッシュ胚の心臓を用いて機能解析を行った。 R4年度はまず拡張型心筋症(DCM)50症例の網羅的遺伝子解析を行い、10種類のタイチン遺伝子(TTN)のtruncating variantsを見出し、1種類のLMNA変異(ナンセンス変異)を見出した。HCM60症例に対して網羅的遺伝子解析を行い、MYBPC3の病的バリアント10種類、MYH7の病的バリアント8種類、その他の主要サルコメア関連遺伝子の病的バリアント9種類を見出した。さらに主要サルコメア関連遺伝子以外の20遺伝子に25種類のtruncating variantsを見出した。 令和5年度は、若年発症心房細動(AF)に関する研究を行った。次世代シーケンサー(NGS)を用いて、60歳未満でAFと診断され、既知の臨床リスク因子がない若年発症AF 57人の発端者に対して、網羅的遺伝子解析を行った。9人の発端者よりAF関連遺伝子の7つの病的バリアントを同定した(2つのTTN変異、1つのKCNH2変異、1つのKCNA5変異、1つのABCC9変異、1つのCACNA1D変異)。14人の発端者から、12のAF関連遺伝子の17のVUSを同定した。これには、5つのイオンチャネル変異と12の非イオンチャネル変異が含まれる。パッチクランプにより、1つのSCN5A変異(p.I450T)が機能亢進バリアントであることが明らかになり、その臨床的意義がVUSから病的バリアントへ変化した。 結論として、57人の若年発症AF患者のうち、10人(17.5%)の発端者でAF関連遺伝子の8つの病的バリアントを同定した。AF患者の稀なバリアントの病原性を決定するために機能解析が有用であると考えられた。
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[Presentation] The utility of zebrafish cardiac arrhythmia model to predict the pathogenicity of KCNQ1 variants.2023
Author(s)
Kenshi Hayashi, Yaowen Deng, Shihe Cui, Isao Kobayashi, Akihiro Nomura, Ryota Teramoto, Keisuke Usuda, Jingjing Kobayashi-Sun, Yuya Tazaki, Ayana Sasaki, Takashi Kusayama, Toyonobu Tsuda, Hayato Tada, Takeshi Kato, Soichiro Usui, Kenji Sakata, Noboru Fujino, Masakazu Yamagishi, and Masayuki Takamura.
Organizer
AHA Scientific sessions
Int'l Joint Research
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