2021 Fiscal Year Research-status Report
慢性骨髄性白血病におけるDMR達成率向上の治療戦略の開発
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21K08362
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
近藤 健 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (70333606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野澤 真弘 北海道大学, 大学病院, 講師 (70455632)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 慢性骨髄性白血病 / BCR-ABL1 / エピゲノム関連遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性骨髄性白血病はチロシンキナーゼ阻害剤の有用性が確立した疾患である。チロシンキナーゼ阻害剤での治療により長期的な効果が期待出来、一部の症例では薬剤を中止しても再発が認められないtreatment free remissionが達成できることが確立している。一方、十分な治療効果が得られない症例も存在し、これらの症例対する治療法の開発が求められている。これまでにエピゲノム関連遺伝子の変異がTKIの治療成績に関連することが報告されており、本研究では臨床的に検出されるASXL1, DNMT3Aの変異に焦点を当てて解析を進めている。 1)ASXL1, DNMT3A遺伝子をテトラサイクリン発現誘導システムのレトロウイルスベクターpRetroX-TetOneに組み込み、野生型、変異型のテトラサイクリン発現誘導ベクターを作成し、TKI感受性CML由来細胞株(K562細胞、KU812細胞)に導入し、テトラサイクリンで発現誘導可能な目的遺伝子を発現する安定形質転換細胞株を樹立した。 2)これらの細胞株を用いて、ドキシサイクリン有無でのTKI感受性の解析を行ったところ変異型ASXL1または変異型DNMT3Aの誘導においてTKI感受性の低下が確認された。 3)これらの細胞を用いて、導入遺伝子の発現誘導の有無により発現変動が生じる遺伝子群をマイクロアレイを用いて 薬剤感受性細胞と薬剤抵抗性細胞の遺伝子プロファイルを解析し、細胞表面分子や細胞内シグナル分子などの発現変動を確認している。 現在、TKI抵抗性に関連すると推定される遺伝子の解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では臨床的に検出され、CML治療におけるTKI反応性に関与すると考えられているASXL1, DNMT3Aの変異とTKI反応性を解析している。野生型、変異型ASXL1, DNMT3Aのテトラサイクリン発現誘導システムをCML由来細胞株で樹立した。これらの細胞株を用いて、変異型ASXL1または変異型DNMT3A発現誘導時にTKI感受性の低下を確認し、変動遺伝子をマイクロアレイで解析している。数多くの遺伝子の発現変動を確認しているが、非常に多岐に亘っている。定量PCRで実際の発現変動を確認中だが、必ずしもマイクロアレイの結果と一致しないこともあり、解析候補遺伝子を確定できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
マイクロアレイでの結果を踏まえた候補遺伝子の中から、最終的な解析遺伝子をできるだけ早く絞り込み、個々の遺伝子がTKI感受性を左右することを速やかに確定する。このステップをクリアすれば、当初の研究目標への具体的な解析を進めることができると判断している。
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