2022 Fiscal Year Research-status Report
幹細胞表面特異的糖鎖を標的とした膵癌の新規治療法の開発
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21K08764
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
五味 不二也 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (40205620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
進士 誠一 日本医科大学, 医学部, 講師 (80409193)
佐々木 紀彦 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (80639063)
石渡 俊行 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (90203041)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 膵癌細胞 / nestin / 表面糖鎖 |
Outline of Annual Research Achievements |
凍結保存していた、nestinを強制発現させたMIAPaCa-2とPK-8細胞を解凍した後、1~2継代し、RT-PCR法によりnestinの発現を再確認した。MIAPaCa-2およびPK-8のnestin強制発現細胞はmock細胞に対して、nestin mRNAがともに約2.5倍程度高かった。これらの細胞を用いて細胞表面の糖鎖解析を行なった。凍結サンプルから疎水性画分を抽出して膜成分とし、レクチンマイクロアレイを行ない、Glycostation Readerにより解析した。 Nestin強制発現により、MIAPaCa-2細胞ではDSAに反応する(GLcNAcbeta1-4)nが減少し、分枝構造が減っていると考えられた。PK-8細胞ではHHLに反応する高マンノース鎖が減少していた。Nestin強制発現によって2種類の細胞に共通する糖鎖構造の変化は見られなかった。理由としては細胞質に発現するnestinが細胞表面の糖鎖の変化を引き起こし難いことや、強制発現したnestinの発現量が少ないことが考えられた。一方で、細胞間では表面糖鎖の特徴は大きく異なっており、それぞれの細胞の特徴を示していることが考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通りに、nestin強制発現した膵癌細胞膜成分をレクチンマイクロアレイにかけ、Glycostation Readerにより解析を行なうことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
十分にnestinの発現が高い同じ凍結細胞からsphereを作成し、nestinや他の膵癌幹細胞のマーカーと思われる分子に対する抗体で染色、nestin過剰発現により幹細胞が増えるかどうかの確認を行う。十分に幹細胞が増えているとするならば、sphereを材料に糖鎖解析へ進む。 もしくは、nestin過剰発現により糖転移酵素の発現に変化がないかを検討する。
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Causes of Carryover |
必要物品価格と予算額の差が生じたため、必要物品購入額へ加算することとした。
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[Journal Article] Multiple cystic sphere formation from PK-8 cells in three-dimensional culture.2022
Author(s)
Shichi Y, Gomi F, Ueda Y, Nonaka K, Hasegawa F, Hasegawa Y, Hinata N, Yoshimura H, Yamamoto M, Takahashi K, Arai T, Ishiwata T
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Journal Title
Biochem Biophys Rep
Volume: 32
Pages: 101339
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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