2022 Fiscal Year Research-status Report
The new therapeutic strategy using heparan sulfate against skin ulcer
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21K09068
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
小倉 真治 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30185566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 英志 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (30402176)
富田 弘之 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (50509510)
鈴木 昭夫 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (80775148)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 皮膚損傷 / 線維芽細胞増殖因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、重症軟部組織損傷に対して線維芽細胞増殖因子(FGF)を用いた治療が改善に寄与すると報告されているが、依然として虚血の結果起こる壊死や感染の合併が多く、四肢切断や死に至るため解決すべき喫緊の課題となっている。FGFは増殖作用を発現するためにヘパラン硫酸が必要であることが知られている。ヘパラン硫酸は全身に普遍的に存在し微小循環の恒常性維持に不可欠であるが、加齢により減少することが知られており、その減少自体が局所循環を低下させ加齢による皮膚損傷治癒が遷延する原因となっていると考えられている。本研究ではヘパラン硫酸の合成酵素であるEXT-1を血管や間質で選択的にノックアウトしたマウスを用いてどの部位のヘパラン硫酸が皮膚損傷治癒に関与しているのかを検討する。本研究では皮膚打ち抜き損傷モデルを用いる。このモデルは麻酔下で剃毛したマウスの背部にバイオプシーパンチを用いて直径4mmの打ち抜き損傷を作成する。 作成したマウスをSalineによる未治療群、トラフェルミン噴霧群、ヘパラン硫酸塗布群、トラフェルミン噴霧とヘパラン硫酸塗布の併用治療群に分ける。解析方法はまず肉眼的観察を行い、損傷作成12時間、1、3、7、14日後に肉眼的に損傷部面積の閉鎖率を比較したところ併用治療群において閉鎖率が高いことが確認された。組織学的には術7日後に肉芽組織を確認すると、未治療群に比しトラフェルミン治療群ならびにトラフェルミン噴霧とヘパラン硫酸塗布の併用治療群では有意に肉芽組織が増加していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ノックアウトマウスの解析に至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
ノックアウトマウスの解析を行い組織学的検索をより深化させる。
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