2021 Fiscal Year Research-status Report
肉腫PDXモデルとPETによるがん個別化医療に向けた治療効果予測システムの開発
Project/Area Number |
21K09304
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
箱崎 道之 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (10583651)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紺野 愼一 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (70254018)
関口 美穂 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (00381400)
長谷川 靖 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (10336456)
久保 均 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00325292)
金内 洋一 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (70839448)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 骨軟部肉腫 / PET/MRI / PDXモデル / 細胞株 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、希少がんである骨軟部肉腫の診療における一体型PET/MRIの有用性を明らかにすることを目的としている。 2021年度には、2013年以降に集積してきた骨軟部腫瘍症例の臨床データ、病理組織所見、PET/MRI画像所見を用いて、データベースの構築を行った。骨軟部肉腫のみならず、良性・良悪性中間群の腫瘍のデータも含まれており、順次データ解析を進めている。途中経過ではあるが、初診時に悪性腫瘍を疑うべき所見とともに、良性や良悪性中間群の腫瘍であっても、PET/MRI画像所見が悪性腫瘍と紛らわしい腫瘍群の画像所見について、有用な所見が得られている。今後、検討症例の数を増やしてさらに解析を進める予定である。 また、化学療法を行った骨軟部肉腫症例における、治療開始前後の画像所見と病理組織所見の変化について、比較検討を進めている。特に、先行して研究を始めていた骨肉腫については、組織亜型と治療効果、PET/MRI所見の関係も検討しており、治療開始後早期から治療効果が予測可能になることを推測している。 2021年度には、新たな骨軟部肉腫のPDXモデルを樹立することはできなかった。 今後、以前に樹立されているPDXモデルの性状について、元となった腫瘍組織と病理組織学的・遺伝子学的に比較することで、PDXモデルとしての特性・有用性について検討を進める。 さらに2022年度以降は、動物用PETイメージングとPDXモデルを用い、臨床で得られたPET/MRIの知見と比較検討し、実際の臨床における環境がPDXモデル(in vivo)でも再現可能かどうか検討を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データベースの構築とともに、化学療法を行った骨軟部肉腫症例における、治療開始前後の画像所見と病理組織所見の変化について、比較検討を進めた。特に、先行して研究を始めていた骨肉腫については、組織亜型と治療効果、PET/MRI所見の関係も検討しており、治療開始後早期から治療効果が予測可能になることを推測している。この研究内容については、2022年6月に、欧州整形外科学会で発表予定である。 2021年度には新たな骨軟部肉腫PDXモデルは樹立できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
構築したデータベースを用い、骨軟部肉腫の診療におけるPET/MRIの有用性についてのデータ解析をさらに進める。 また今後、以前に樹立されているPDXモデルの性状について、元となった腫瘍組織と病理組織学的・遺伝子学的に比較することで、PDXモデルとしての特性・有用性について検討を進める。 さらに2022年度以降は、動物用PETイメージングとPDXモデルを用い、臨床で得られたPET/MRIの知見と比較検討し、実際の臨床における環境がPDXモデル(in vivo)でも再現可能かどうか検討を進める予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大のため、参加予定であった国内外の学会がWeb開催または中止となり、主に旅費の出費が生じなかった。 次年度も適宜節約に努め、有効的に予算を執行する計画である。
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