2022 Fiscal Year Research-status Report
絞扼性神経障害に関与するT細胞サブセットの同定と神経ペプチド による治療法の開発
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21K09308
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
高相 晶士 北里大学, 医学部, 教授 (90439117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 治 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (00209537)
廣澤 直也 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任助教 (10882748) [Withdrawn]
佐藤 雅 北里大学, 医学部, 講師 (40611843)
宮城 正行 北里大学, 医学部, 講師 (90627556)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | T細胞 / 絞扼性神経障害 / RAG2 KO / マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の研究成果からラット絞扼性末梢神経障害モデル(Chronic constriction injury ,CCI)の坐骨神経内にT細胞の動員が起こること、除圧することによりT細胞の減少と疼痛閾値の改善が起こることを明らかにしてきた。しかしながら、増加するT細胞の表現型とその役割は不明であった。本研究では、T細胞欠失マウスをもちいて絞扼性神経障害モデルにおけるT細胞の役割を検討した。T細胞欠損マウス(RAG2-KO)と野生型マウスの右坐骨神経を 9-0 nylon で 3 カ所結紮し CCI モデルを作成した。CCI作製 7, 14日後に坐骨神経を採取後、フローサイトメトリーを用いてCD3, CD4, CD8 陽性細胞の割合を検討した。また、リアルタイムPCRを用いてCCI作成3,5,7,14日後の坐骨神経におけるCD86,CD206,F4/80,IL-6,IL-17,TNF-αの発現を検討した。CCI後7.14日後において野生型マウスの坐骨神経におけるCD3+CD8+細胞の割合が上昇した。一方、RAG-2 KOマウスではCD3+細胞は認められなかった。RAG-2 KOマウスにおけるマクロファージマーカー F4/80, M2 マクロファージマーカーCD206の発現は野生型マウスに比べ有意に高かった。CD8陽性T細胞はSchwann 細胞における TNF-α産生の増加や末梢神経障害に関与することが報告されている。T細胞の欠失により、M2マクロファージが増加したことから、CD8 T細胞はマクロファージの極性化に関与している可能性が示唆された。M2 マクロファージは抗炎症サイトカインや成長因子産生を介して末梢神経の修復過程に関与することが報告されいている。CD8陽性T細胞は絞扼性神経障害における治療ターゲットになる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
絞扼性神経障害におけるT細胞の動態及びT細胞の関与を明らかにしており、概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
CD8陽性T細胞欠失マウス(B2M KO)を用いた解析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
試薬の納期が遅延したことにより次年度使用額が生じた。来年度に使用する予定である。
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