2023 Fiscal Year Annual Research Report
絞扼性神経障害に関与するT細胞サブセットの同定と神経ペプチド による治療法の開発
Project/Area Number |
21K09308
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
高相 晶士 北里大学, 医学部, 教授 (90439117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 治 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (00209537)
廣澤 直也 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任助教 (10882748) [Withdrawn]
佐藤 雅 北里大学, 医学部, 講師 (40611843)
宮城 正行 北里大学, 医学部, 講師 (90627556)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 絞扼性神経障害 / T細胞サブセット / M2マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの研究成果からラット絞扼性末梢神経障害モデル(Chronic constriction injury ,CCI)の坐骨神経内にT細胞の動員が起こること、除圧することによりT細胞の減少と疼痛閾値の改善が起こることを明らかにしてきた。さらに、野生型およびT細胞を欠失したマウス(RAG2-KO)マウスの解析から、CD8 陽性T細胞が絞扼性神経障害に関与する可能性を示した。しかし、CD8 T細胞欠失による影響は十分に明らかではなかった。本年度はCD8 T細胞が欠失したマウス(B2M-KO)を用いて検討を行った。B2M-KOと野生型マウス(wild)の右坐骨神経を 9-0 nylon で 3 カ所結紮し CCI モデルを作成した。CCI作製 3, 5, 7日後に坐骨神経を採取後、RNA-Seq解析を行った。また、RNA-Seqで発現の差異が認められた遺伝子(DEGs)についてリアルタイムPCRを行った(n=10)。B2M-KO, wildマウスの坐骨神経のRNA-seq解析の結果、CCI後3,5,7日目でそれぞれ76, 62, 38のDEGsが認められた。また、RNA-Seqで認められたCCI後3日におけるB2M-KOにおけるM2マーカー CD163, Argの低下は、PCR解析においても認められた。また、M2への極性化を制御する因子が同定された。本研究結果から、絞扼性神経障害にCD8陽性T細胞サブセットがは関与している可能性が示唆された。一方、ペプチドLvによる疼痛抑制効果を検討したが、炎症抑制効果は認められなかった。
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Research Products
(1 results)