2023 Fiscal Year Annual Research Report
免疫チェックポイント阻害薬の治療効果と宿主HLA及び腫瘍免疫微小環境の統合解析
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21K09359
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
近藤 恒徳 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (50301544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
雑賀 寛 東京女子医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10815004) [Withdrawn]
福田 洋典 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (60848951)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 腎癌 / HLA / 腫瘍微小環境 / 免疫細胞 / 網羅的遺伝子発現解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
腎細胞がんの全身療法は、分子標的薬に続いて免疫チェックポイント阻害剤 (ICI)が導入され、以前と比べて治療効果は向上したものの、その効果を示す患者は限定的である。そのため、治療効果を予測するバイオマーカーや現行治療に反応しない症例に対する新規治療標的の探索が急務となっている。本研究では、ICIの奏功データと紐づいた腎細胞がんの臨床検体に対して、末梢血単核球を用いたHLAタイピング、腫瘍浸潤免疫細胞のフローサイトメトリー解析を行い、それらのデータとICIの効果との関連性について統合的に解析することを目的とする。これらの研究成果は、ICIの効果予測マーカーと腎細胞がんの新規治療標的の探索へ展開することが期待される。 本研究全体として、44症例の患者から血液を採取し、末梢血からDNAの抽出を行い、次世代シーケンサーを用いてHLAタイピングを行いデータを得た。そのうち42症例に対してICI治療を施行した。このうち治療効果および予後解析が可能であった39症例についてProgression free survival (PFS)、Overall survival (OS)の解析を行った。その結果PFS、OS共に不良となるアレルを同定することができた。 またこれらの症例のうちの一部で腎細胞がん原発巣の外科切除を行っており、外科切除検体から腫瘍浸潤免疫細胞を得た。これらをフローサイトメトリーにて解析し、腫瘍浸潤免疫細胞のプロファイリングを行ったが、上記アレルの有無と相関するデータは得られなかった。 今後も症例数を増やし、よりrobustなデータ構築を行なっていく。
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[Presentation] Impact of Gender on the Efficacy of Immune Checkpoint Inhibitor Therapy in Solid Tumors, Including Renal Cell Carcinoma2024
Author(s)
Hironori Fukuda, Hiroki Ishihara, Yukihiro Mizoguchi, Makiko Yamashita, Kazunori Aoki, Ryo Ishiyama, Takashi Ikeda, Yuki Nemoto, Hiroaki Shinmura, Yasunobu Hashimoto, Kazuhiko Yoshida, Toshihito Hirai, Junpei Iizuka, Daisuke Tokita, Tsunenori Kondo, Yoji Nagashima, Toshio Takagi
Organizer
第111回日本泌尿器科学会総会