2021 Fiscal Year Research-status Report
卵巣癌オルガノイドを用いた脂肪細胞によるがん浸潤・転移機構の解明
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21K09528
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
佐々木 浩 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (80432491)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 正美 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (00551748)
劉 昌恵 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (00849581)
大道 正英 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (10283764)
田中 良道 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (10625502)
恒遠 啓示 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (70388255)
藤原 聡枝 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (90707960)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 卵巣癌 / オルガノイド / 脂肪細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
肥満はがんの発症だけでなく再発や予後に関連することが知られている。特に内臓型肥満はがんの再発への影響は大きく、そのメカニズムの一つとして脂肪細胞が繊維芽細胞成長因子(Fibroblast Growth Factor: FGF)を大量に産生し、がん周囲環境を変化させ血管新生やがん増殖の作用が近年わかってきた。我々は卵巣癌患者を対象とした肥満と再発の関連を検討した臨床研究をおこなったところ皮下脂肪に比して内臓肥満が多い卵巣癌患者では有意に再発率が高く、卵巣癌においても内蔵型肥満は予後関連因子になる可能性が示唆された。現在、倫理委員会の承認のもと患者の同意を得た上で卵巣癌患者血清を採取しELISA法にてFGFの発現量を測定し解析中である。今後に関してはFGFの発現量とBMI・皮下脂肪・内臓脂肪量について比較検討する予定であり、次にFGFの発現と無病生存期間および全生存期間との相関を検討する。さらに卵巣癌組織をCD24抗体にて免疫染色を行いCD24陽性卵巣癌患者および陰性患者におけるFGF発現量と予後との相関について検討する予定である。 またvitro研究においては卵巣癌患者における内臓脂肪・皮下脂肪より脂肪細胞を採取し、それぞれの脂肪細胞から分泌されるFGFによる癌組織の3次元的構造や微小環境の変化についての検討を目的とし、卵巣癌オルガノイドを用いた3次元培養の作製中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
卵巣癌オルガノイドの作製中であり、今後それを用いてがん微小環境の変化について様々な因子を用いて検討する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitroの研究に対してのエフォートを増やし、微小環境変化のin vitro研究の時間を増やす予定である。
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Causes of Carryover |
卵巣癌オルガノイド作製中であり、次年度はそれを用いてがん微小環境の変化について検討予定である。研究費はin vitroの研究等に使用する予定である。
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