2022 Fiscal Year Research-status Report
咽頭嗽液のリキッドバイオプシーによる遺伝子パネル検査を用いた中咽頭癌治療最適化
Project/Area Number |
21K09556
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
齊藤 祐毅 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40611009)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | HPV / 中咽頭癌 / 頭頸部癌 / 口腔癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
遺伝子パネル検査C-CATのデータベースへのアクセスが可能になったため、頭頸部癌のゲノムパネルを俯瞰することに本年度は着手することにした。これまで既知のTCGAデータベースと比較してC-CATのデータベースからの変異プロファイリングは大きくは異なっていないことが明らかになった。 C-CATデータベースでの変異頻度が高い遺伝子は順番にTP53およびCDKN2Aであったが、こちらに加えてTERTのプロモータ変異が多いことに注目し、TERTプロモータ変異に関して解析を進めることとした。するとTERTプロモータ変異は口腔癌、若年、女性に多いという極めて特徴的な変異を認めるという結果が得られた。 C-CATデータベースは日本独自のものであるため、先行しているMSK-IMPACTデータへのアクセスも可能となり、日本と欧米での変異プロファイルの比較も行えるようになった。さらにこれまでHPV陽性中咽頭癌に注目して研究を進めてきたが、こちらに含めてTERT陽性口腔癌に関してもよい研究対象であることを考え、並行して進めることとした。現在口腔癌腫瘍検体からTERTプロモータ変異の検出を行っている。 HPV陽性中咽頭癌からの唾液からのHPV検出は引き続き行っており、現在検体サンプルの集積を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
中咽頭癌から口腔癌の研究にシフトすることにした。口腔癌の研究は順調に経過している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き中咽頭癌治療前後の唾液検体の採取、および口腔癌組織検体からのDNA抽出、TERTプロモータ変異検出を進める予定である。
学会成果発表は2023年5月の日本耳鼻咽喉科学会、7月のアメリカ頭頸部癌学会、11月の日本癌治療学会での研究成果発表を予定している。
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Research Products
(9 results)