2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K09886
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
安田 忠司 朝日大学, 歯学部, 講師 (00410473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 匠 朝日大学, 歯学部, 助教 (10876519)
辰巳 順一 朝日大学, 歯学部, 教授 (60227105)
清水 雄太 朝日大学, 歯学部, 助教 (30875901)
伊神 裕高 朝日大学, 歯学部, ポストドクター (40973425)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 実験的歯周炎モデルマウス / サルコペニア / Atrogin-1 |
Outline of Annual Research Achievements |
絹糸をマウスの歯に結紮させ惹起させた実験的歯周炎が、骨格筋である腓腹筋におよぼす影響について解析した。歯周炎を惹起させるために、実験開始時に 12 週齢 C57BL/6マウス雄性マウス ( 日本クレア ) の上顎右側第二臼歯を絹糸で結紮した結紮実験群、対照群 ( 非結紮 )の2群とした。結紮開始から4週間後に各群の上顎骨を採取し、マイクロ CT を用いて上顎骨の 3 次元的画像を構築し、第二臼歯部歯槽骨の歯槽骨高径を定量的に分析した。その後、脱灰し薄切切片を作成し、酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ ( TRAP ) 染色を行い、上顎第二臼歯の歯槽骨に認められるTRAP 陽性多核細胞 ( 破骨細胞のマーカー ) 数を計測した。また腓腹筋を採取し筋萎縮関連分子であるAtrogin-1、MuRFの抗体を用いたウエスタンブロッティングとH-E染色により組織学的評価を行った。1)マイクロ CT 解析 : 対照群と比較して実験群では上顎第二臼歯周囲の歯槽骨吸収が惹起されている像が観察された。2) 歯周組織の組織学的解析 : 対照群と比較して実験群では歯槽骨にTRAP 陽性破骨細胞の増加が観察された。3)腓腹筋の組織学的解析 :対照群と比較して実験群では筋肉の萎縮が亢進した。4)ウエスタンブロッティング :対照群と比較し実験群ではAtrogin-1、MuRFの発現が亢進した。 【考察】WatanabeらはPorphyromonas. gingivalis嚥下感染モデルマウスを用いて骨格筋の影響を調べたところ ヒラメ筋では有意に脂肪化が亢進していることを報告している。今回、実験的歯周炎モデルマウスの腓腹筋に及ぼす影響を調べた結果、組織学的評価から筋肉の萎縮を示し、ウエスタンブロッティングの結果から筋萎縮関連分子の発現が亢進した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請者は非常勤講師になり実験に必要な時間の確保が困難であるため
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Strategy for Future Research Activity |
12 週齢 C57BL/6マウス雄性マウス ( 日本クレア )を用い 実験的歯周炎を発症させた。今後の研究は高齢マウスを使用することで歯周病とサルコペニアの関係を調べる。
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Causes of Carryover |
本年度は高価格である老齢マウスを購入することができなかったため次年度使用額が生じた。次年度は老齢マウスを購入する
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