• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2021 Fiscal Year Research-status Report

Clinical study of SARS-CoV-2 and related viruses using CPC as virus inactivator

Research Project

Project/Area Number 21K09909
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

川本 千春  北海道大学, 大学病院, 助教 (60301909)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 樋田 泰浩  北海道大学, 大学病院, 准教授 (30399919)
星加 修平  北海道大学, 歯学研究院, 助教 (40581682)
佐野 英彦  北海道大学, 歯学研究院, 教授 (90205998)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords塩化セチルピリジニウム / CPC / 新型コロナウイルス / SARS-CoV-2 / 検量線
Outline of Annual Research Achievements

川本千春の主導より口腔内の塩化セチルピリジニウム(CPC)の経時的な濃度変化を調べるため、CPCの測定方法を検討した。600MHzNMRでメチレン基のシグナルの面積で検量線を作成できたが、唾液の存在下では唾液中の蛋白質のピークがメチレン基のシグナルと重なり検量できなかった。次に高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いてCPC単体の検量線を作成を検討した。まず分光光度計でCPCのUV吸収スペクトルから213nm及び258nmに極大吸収波長が検出された。次いでHPLCにて210nm,213nm及び258nm検量線を作成した。その結果、どの波長でも検量線は一致を示した。また、HPLCにおいてCPCは0.002%未満では検出不可能であった。更に分光光度計を用いたCPC効果持続性の実験や検体として唾液を用いた実験も着手した。モンダミンハビットプロを用いて洗口した直後から60分までの唾液を検体として唾液中のCPC濃度の定量を行った。また、洗口後の洗口剤と唾液の混合物(吐出物)のCPC濃度の定量も行った。HPLCを用いて210nmの波長において直後から1分後の唾液までは吐出物と同じ位置(約20分のRT)にピークを認めた。それ以降ピークは検出出来なかった。
一方、樋田泰浩が主体となり、札幌市保健福祉局保健所医療対策室と協力し、COVID-19軽症患者において口腔内にCPC製剤を使用した場合の唾液中SARS-CoV-2ウイルス動態の観察研究を実施した。同研究では札幌市内のPCR検査にてCOVID-19陽性と判定され、軽症のためホテル療養者となった者16名を対象とした。CPCトローチ2mg服用前後の唾液を検体として、唾液中ウイルスRNA量をqRT-PCR法にて定量評価した。結果として16症例中15症例(93.8%)においてウイルスRNAレベルが半分以下まで低下した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

昨今の医学研究倫理審査の厳格化の影響で、当初の予定より倫理審査委員会の承認取得(in vivoにおける唾液実験)まで時間を要したこと、人員の不足、などの理由により若干遅れが出ているものの概ね順調に進展している。
研究の特性上、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの激化に伴い、協力施設や患者が研究に協力できるほどの余力のない時期が続いたことが大きな要因として考えられる。

Strategy for Future Research Activity

SARS-CoV-2に対してCPCが有効性を持つことは明らかになってきた。今後は口腔内においてCPCの持続性を検証し、一度のCPC製剤の服用でどの程度の期間感染予防効果があるか確認する必要がある。
研究分担者である樋田泰浩の論文投稿の準備を進める。
また、人材の確保を行い研究に関わる人員(研究協力者)を増員したため、今後更なる進展が期待できる。

Causes of Carryover

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、学会参加やFace to Faceでの打ち合わせが困難であったこと、物流に関しても大幅な遅れがあったこと、そのため研究自体に若干の遅れが生じたこと、以上の理由により、旅費や論文投稿に関わる費用や物品の購入が滞り、次年度使用額が生じた。

URL: 

Published: 2022-12-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi