2023 Fiscal Year Research-status Report
食事介助者の動作が摂食嚥下先行期・準備期における被介助者の挙動に及ぼす影響
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21K09974
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐藤 直子 (五十嵐直子) 新潟大学, 医歯学系, 助教 (20313520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 一浩 新潟大学, 医歯学系, 教授 (70379080)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 食事介助 / 捕食 / 先行期 / 摂食嚥下 / 視線 |
Outline of Annual Research Achievements |
【方法】健常成人9名を被介助者とし、介助者は同一の1名が行った。被介助者は背板のないイスに着座し、介助者は被介助者の右側に座る。介助者は、直径15mm、高さ15mmの円柱形のリンゴ片を刺したフォークを手に持って、被介助者にリンゴを食べさせた。その際に食物を近づける方向は、被介助者の口裂に対し下方20度とし、フォークを向けるスピードは概ね高、中、低速とランダムに変化させた。また、被介助者の前方に設置したテーブル上にフォークに刺さったリンゴを置き、被介助者自身でフォークを把持して食べるタスクを行った。この食物取り込み動作において、被験者の頭部、体幹、フォークに標点を取り付け、三次元動作解析装置VICON(Vicon Motion Systems Ltd. UK)を用いてその動きを記録した。得られたデータより、オトガイ等の動きを解析し、フォークの速度との関連を分析した。また、注視点計測装置を用いて、被介助者の食物取り込み時の視線の位置を検索した。 【結果と考察】自力摂取の場合、被験者は口裂から200mm前後に食物があるときに開口を開始していた。介助を受ける場合には、食物を向ける距離が遠いと、被介助者は食物が遠いうちに開口を始め長く開口していた。挙動のばらつきも鑑みると、概ね45cmより近くから食具を向けると、短時間で捕食できる様相が観察された。 また食事介助においては、食物が動く速度が速いと、食物がより近づいてから開口を始めていた。約20cm/秒以上に素早く食物を向けたほうが、短時間で捕食できる様相が観察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究期間当初に感染症対策のために実験が滞った。 視線計測装置の計測範囲が狭く、目的のデータが得られなかったため、あらたな装置を導入する必要性が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
被検者の確保をさらに進める。 新たな視線計測装置を導入し、被検者の挙動の意義を考察できるようにする。
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Causes of Carryover |
視線計測装置の選定と導入が遅れたため、実験が遅くなり、成果発表に至らなかったため。
装置の導入の目途が立ったため、次年度は実験の継続と成果発表を行う予定である。
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