2022 Fiscal Year Research-status Report
Control of Patho-Bruxism from Central Nervous system
Project/Area Number |
21K09989
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
飯田 崇 日本大学, 松戸歯学部, 准教授 (50453882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧山 康秀 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (00219312)
小見山 道 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (60339223)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 睡眠時ブラキシズム / 覚醒時ブラキシズム / 経頭蓋磁気刺激法 / 経頭蓋直流刺激 / 歯科補綴治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
睡眠時ブラキシズムは非機能的な繰り返しの咀嚼筋筋活動でありこの非機能的な下顎運動が口腔顔面痛、咬合性外傷、失活歯の歯根破折、補綴装置の破壊といった歯科的問題を引き起こす因子の1つとされている。しかしながら、ブラキシズムの発現機序・病態生理はこれまでに解明されておらず、臨床ではブラキシズムを習癖とすることが予想される患者に対し、オーラルアプライアンスを装着することによって、歯を保護することを目的とした対処療法にて対応しているのが実情である。近年、睡眠時ブラキシズムは基本的に正常範囲内の下顎運動とみなされ、「病的な睡眠時ブラキシズム」が上記の問題を引き起こすリスクファクターとなる可能性が示唆されている。歯科補綴治療において睡眠時ブラキシズムがリスクファクターとなる患者は病的な睡眠時ブラキシズムを習癖として有する者であり、この習癖に対する制御が可能となれば、歯科補綴治療はこれまで以上に良好な予後を導くことが可能になり、患者のQOLの向上ならびに医療費の削減へとつながることが予想される。したがって、病的な睡眠時ブラキシズムを制御する原因療法を確立することが、歯科補綴治療の良好な予後を導くために必要と考えられる。本研究では、経頭蓋磁気刺激法(TMS)、機能的核磁気共鳴装置(fMRI)等を用いて病的な睡眠時ブラキシズムに特異的な活動を示す中枢活動部位を同定し、その研究結果を基に経頭蓋直流刺激(tDCS)を用いた病的な睡眠時ブラキシズムを制御する原因療法の確立を試みる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度はウェアラブル筋電計を用いて被験者の側頭筋筋活動を測定し、病的な睡眠時ブラキシズムを習癖として有する被験者を選定する作業を主として進めた。一方、本研究にて使用しているウェアラブル筋電計を用いた日常生活時における側頭筋筋活動の測定方法の確立、病的な覚醒時ブラキシズムの診断基準の確立を並行して進めた。 結果として、覚醒時ブラキシズムの測定方法、診断基準について学会発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、覚醒時ブラキシズムに関する検討において得た知見の学会発表、論文発表を行うことと並行して、被験者を病的な睡眠時ブラキシズム、病的な覚醒時ブラキシズムの習癖の有無にて4群間に分類することが可能か検討を行うことを予定している。それらの被験者データベースを基に中枢に関する検討を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は学会発表にて関連する研究の調査を主として予算の執行を進めた。また、消耗品としてウェアラブル筋電計の電極を行った。箱単位での購入となるため、次年度使用額が生じ、この予算は次年度の電極購入に使用する予定である。
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