2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K10091
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
磯村 恵美子 大阪大学, 大学院歯学研究科, 准教授 (70397701)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 祐介 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (10448128)
野原 幹司 大阪大学, 大学院歯学研究科, 准教授 (20346167)
松川 誠 大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (70845859)
阪井 丘芳 大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (90379082)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 鼻咽腔閉鎖不全症 / 脂肪注入 / 口蓋裂 / 再生医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の対象は、口蓋裂を有していた患者で口蓋形成術実施後も残存する鼻咽腔閉鎖不全症があり、言語治療のみでは改善せず、発音補助装置が必須である患者、また適切な言語評価が可能な5歳以上の患者である。これらの患者のうち、軽度閉鎖不全症で新たに同意が得られた患者2名に対し、入院下、全身麻酔下にて軟口蓋鼻腔側粘膜下に大腿部より採取した自家脂肪を注入した。注入後は、前年度の2名、前々年度の3名と合わせて7名の術後経過を観察した。術後の評価方法としては、内視鏡所見、言語評価およびナゾメーターである。前年度と本年度に実施した4名は、鼻咽腔閉鎖不全の改善を認めたが、前々年度実施した3名のうち1名は術直後から改善を認めず、2名は術後1年までは改善を認めたものの、注入した脂肪が吸収されたのか、1年半で術前とほぼ同等に戻った。 また、本研究の成果を論文にまとめ、投稿した。投稿した論文は以下の2つである。
1. Isomura ET, Matsukawa M, Yokota Y, Tanaka N, Sugiyama C, Nohara K. Clinical application of endoscopic soft palate augmentation in the treatment of velopharyngeal insufficiency. International Journal of Oral and Maxillofacial Surgery. 2023; 54(4): 352-353..
2. Isomura ET, Matsukawa M, Yokota Y, Tanaka N, Fujii N, Nohara K. In reply to the Letter to the Editor regarding “Clinical application of endoscopic soft palate augmentation in the treatment of velopharyngeal insufficiency”. International Journal of Oral and Maxillofacial Surgery. 2023; 52(8): 854-859.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍の際は手術に制限があったが、現在はおおむね回復してきている。また、今までの成果を論文にまとめ、投稿することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、今まで注入をした患者の長期術後評価を行っていく。また国際学会に発表も検討している。
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Causes of Carryover |
3年前のコロナ禍で手術が制限を受け、研究が予定通り実施できなかったため、実質上、2年前からの研究開始となった。そのため、術後長期経過観察がまだ必要である。
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