2021 Fiscal Year Research-status Report
Involvement of potential oral polyomavirus in oral squamous cell carcinoma and multiple primary cancer
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21K10097
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
北村 直也 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 講師 (70351921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋田 裕美子 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 助教 (00767999)
樋口 智紀 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 講師 (00448771)
笹部 衣里 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 講師 (40363288)
大畑 雅典 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 教授 (50263976)
山本 哲也 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (00200824)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | マイクロバイオーム / 口腔扁平上皮癌 / 重複癌 / ポリオーマウイルス / 腫瘍ウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
マイクロバイオーム(微生物叢)が癌の発生や病態に関与することがわかってきた。これまでの口腔マイクロバイオーム研究は、主に細菌に主眼が置かれ、ウイルスと口腔腫瘍との関連については十分に解明されていない。本研究では、口腔扁平上皮癌(OSCC)およびOSCC患者に高頻度に併発する上部消化管領域の重複癌において、口腔に潜在するウイルス群の関与を究明する。準備段階の研究で、われわれの研究グループは約20%のOSCCで原発癌組織およびその転移組織や重複癌組織中にメルケル細胞ポリオーマウイルスを検出した。この研究成果を発展させるべく、 ① OSCCおよび他臓器重複癌における口腔潜在ウイルス群の感染頻度を網羅的に解析し、個々の感染ウイルス量やウイルス共感染パターンを明らかにする。 ② さらにわれわれの研究グループは、口腔ポリオーマウイルスには日本人特有の遺伝子型があることを世界に先駆けて突き止めており、感染ウイルスのゲノム多型を詳細に解析する。 ③ ウイルス感染の有無に基づいて、OSCCの臨床的特徴の層別化を試みる。 これらの研究により、ウイルス感染といった新たな観点からOSCCの病態解明の一端に迫る。本研究で創生される基盤データを基に、中咽頭癌のようにウイルス感染が予後や治療反応性などを予測できるバイオマーカーになり得るかを検証する研究につなげる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の準備段階で、OSCC、特に重複癌合併症例において、比較的高い割合(約20%)でメルケル細胞ポリオーマウイルス(MCPyV)が腫瘍組織中から検出されることを突き止めた。MCPyVは2008年に皮膚癌の一種より同定された新規ウイルスであるが、「野生型」として口腔にも存在することが示されている。現在、われわれの研究グループはOSCCおよび他臓器重複癌のパラフィン包埋組織からDNAを抽出し、MCPyV DNA量の解析を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究課題の申請時、下記の如く計画を立案した。現在、「1.」の段階がおおかた終了し、「2.」の段階に入ろうとしている。 1.OSCCおよび重複癌症例における口腔ウイルスの検出:腫瘍組織からウイルスゲノムを検出し、ウイルス量を解析する。 2.ウイルスDNA多型解析:ウイルス陽性例では、Large T (LT)および Small T (ST)遺伝子領域の配列を決定し、ウイルス遺伝子型を解析する。 3.ウイルス感染と患者の臨床的特徴との相関性
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Causes of Carryover |
今年度(2021年度)に比べ、次年度(2022年度)は定量的リアルタイムPCRを用いた研究が増加する上、塩基配列を決定することによるウイルス遺伝子型解析に研究費を要する。さらに次年度は、学術集会における研究成果の発表や論文作成を行っていく予定であり、それらにも経費を要する。
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