2023 Fiscal Year Research-status Report
Comprehensive analysis of the oral microbiome of oral cancer patients with periodontitis
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21K10152
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Research Institution | Southen Tohoku Research Institute for Neuroscience |
Principal Investigator |
和泉 雄一 一般財団法人脳神経疾患研究所, オーラルケア・ペリオセンター, センター長 (60159803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池谷 進 一般財団法人脳神経疾患研究所, 歯科口腔外科, 医長 (70870004)
池田 裕一 昭和大学, 歯学部, 兼任講師 (30736179)
芝 多佳彦 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (90802306) [Withdrawn]
池田 恵莉 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 特任助教 (40822565) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 口腔内細菌叢 / 口腔がん / 歯周病 / 唾液 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔がんのリスク因子のひとつに歯周病が挙げられる。実際に、口腔がん患者の中で歯周炎を併発している者の割合は非常に高い。その一方で、歯周炎がどのようにして口腔がんのリスク因子となり得るのか、またどのような細菌または細菌叢が口腔がんのリスク因子として関与しているかは、いまだ不明のままである。本研究では口腔がん患者と口腔がんを発症していない患者の口腔内からデンタルプラークと唾液を採取し、その中に含まれる口腔内細菌叢のパターンを比較することにより、口腔がん発症のリスクとなる細菌叢パターンを特定することを目的としている。 令和3年度中に各研究機関の倫理審査委員会(一般財団法人 脳神経疾患研究所倫理審査委員会承認番号 525、東京医科歯科大学歯学部倫理審査委員会承認番号 D2021-088)から臨床研究の承認を得て臨床研究を開始することができた。令和4年度は被験者の選定、臨床検査(患者基礎情報、生活習慣の聴取、歯周組織検査など)、サンプル採取(唾液やデンタルプラーク試料の採取)を開始した。その一方で、コロナウイルス感染症の流行による問題により、被験者のリクルートやサンプル採取に時間がかかっている問題があり、やや研究計画に遅れが生じている。 しかし、サンプル採取や細菌叢のパターン分析の方法論に関して、新知見を得ることができ、国際誌に2編の論文を発表することができた。 今回、研究期間延長を申請、承認が得られたため、今後もリクルートを続け、サンプル数を増やしたのち、サンプルからのDNA抽出、DNAをもちいた細菌叢解析などを鋭意進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルス感染症による患者リクルートの遅れ、コントロール群をリクルートする予定だった施設の共同研究者全員が他機関に異動してしまったことなどにより、サンプル採取に時間を要していたが、令和5年度にはプラークサンプルや唾液の解析方法が確立でき、総合南東北病院で歯周病患者と口腔がん患者のサンプル採取を行うことができるように診療体制を組み立てたために、必要サンプル採取から解析まで今年度中に鋭意行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナウイルス感染症が5類相当となり、患者リクルートも以前よりもやりやすくなると考えている。 さらに、共同研究施設から他機関に異動したことにより共同研究者を辞退した研究者が共同研究施設に戻ってきたため、再度共同研究者に加わっていただき、唾液やプラークサンプルの採取、分析を行うスピードが格段にアップすると思われる。 これまで被験者のリクルートやサンプル採取、分析にやや時間を要していたが、今年度はサンプル数を増やしたのち、DNA抽出、細菌叢解析などの解析のスピードアップをはかる予定である。
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Causes of Carryover |
研究費の使用額が少なく次年度使用額が生じた理由は、コロナウイルス感染症による患者リクルートの遅れ、コントロール群をリクルートする予定だった施設の共同研究者全員が他機関に異動してしまったことなどにより、サンプル採取に時間を要していたためである。令和5年度にはプラークサンプルや唾液の解析方法が確立でき、総合南東北病院で歯周病患者と口腔がん患者のサンプル採取を行うことができるように診療体制を組み立てたために、必要サンプル採取から解析までの費用に充てる予定である。また、被検者の歯周治療等をサンプル採取と並行して行わなければならず、歯周治療機材の不足分や臨床写真記録を採取するための機材の不足分を補う予定である。
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