2023 Fiscal Year Annual Research Report
The study of the normal regulatory mechanism in the alveolar bone by PDPN-dependent mechanosensing
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21K10153
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
金井 壮律 北海道大学, 歯学研究院, 助教 (20344517)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 嘉晃 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (00250465)
沢 禎彦 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (70271666)
足利 雄一 北海道大学, 大学病院, 講師 (70372258)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ポドプラニン / 骨細胞突起 / ポドプラニン欠損マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
以前の研究では、機械的ストレスが骨芽細胞でポドプランインの産生を誘導し、培養された骨芽細胞では、抗ポドプラニンとCLEC-2蛋白によって石灰化が著しく抑制されることが示されました。これは、CLEC-2がポドプラニンとの相互作用を介して、機械的ストレス下で骨芽細胞の成熟を妨げることによって、骨芽細胞の石灰化を防ぐ可能性があることを示唆しています。培養された骨芽細胞では、ポドプラニンによる石灰化の抑制にはCLEC-2が必要であり、ポドプラニン欠損マウスが骨や歯の異常なく健康的に成長するのは自然なことです。三次元培養では、CLEC-2が骨芽細胞の細胞突起の伸長を抑制し、これは骨細胞の形成に重要です。 今回の研究では、Dmp1-Cre;PdpnΔ/Δマウス(ポドプラニン欠損マウス)と野生型マウスの間には、体成長、石灰化、また、アルカリ性フォスファターゼ活性に差異がないことがわかり、ポドプラニン欠損マウスは骨の生成に影響を与えない事が示唆されました。しかし、Dmp1-Cre;PdpnΔ/Δマウスでは細胞突起の伸長が減少し、ポドプラニンの発現が骨細胞の細胞突起形成に寄与する可能性が示唆されました。電子顕微鏡では、Dmp1-Cre;PdpnΔ/Δマウスと野生型マウスとの間に骨基質形成や骨細胞の分布に形態学的な差異は見られませんでしたが、Dmp1-Cre;PdpnΔ/Δマウスでは骨細胞のネットワークがより未発達でした。定量的解析では、Dmp1-Cre;PdpnΔ/Δマウスの細胞突起数が少なく、太さも細い事が示され、これは細胞突起の伸長による骨細胞ネットワークの形成におけるポドプラニンの役割を示唆しています。
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Research Products
(2 results)