2021 Fiscal Year Research-status Report
外科的矯正治療の適応判断に有用な顎顔面形態指標を組み入れた日本版IOFTNの策定
Project/Area Number |
21K10158
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小林 正治 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80195792)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷部 大地 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (30571905)
齋藤 大輔 新潟大学, 医歯学系, 助教 (50826261)
齋藤 功 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90205633)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 顎変形症 / 外科的矯正治療 / IOFTN / 顎顔面形態分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
英国において開発された外科的矯正治療の適応指標であるIndex of Orthognathic Functional Treatment Need (IOFTN)と顔面形態分析を併用して顎変形症患者における外科的矯正治療の適応指標を検討した。 対象は、手術群として外科的矯正治療を施行した患者89名と、矯正治療単独群として歯科矯正治療を施行した患者92名とし、IOFTNを用いて1から5にカテゴリー分類を行った。さらに、側面ならびに正面セファロ分析を行い、ANBによりClass1(1≦ANB≦4)、Class2(ANB>4)、Class3(ANB<1)に分類し、群別に外科的矯正治療の適応を目的変数、IOFTNならびに顎顔面形態分析結果を説明変数としてロジステック回帰分析を行った。 セファロ分析結果、Class1は手術群14名、矯正治療群39名、Class2は手術群13名、矯正治療群36名、Class3は手術群62名、矯正治療群17名であった。IOFTN評価で、手術群には手術不適応となるCategory1と2は認めなかったが、矯正治療単独群には手術適応となるCategory4と5を認めた。ロジステック回帰分析の結果、Class1はIOFTN、MED(顔面正中とMenとの距離)、A-B plane、Class2はIOFTN、SNA、Class3はIOFTN、Facial angle、convexity、Y-axisが予測式の説明変数に選択され、全群でIOFTNは説明変数となっていた。 本研究結果よりIOFTNは有用な指標であると判明したが、IOFTNで手術適応と判断された症例においても矯正治療を選択した症例を認めたことから、IOFTNのみで外科手矯正治療の適応を評価することは不十分であり、外科的矯正治療適用の判断にはIOFTNに顎顔面形態を考慮した指標が有用である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
IOFTNと顔面形態分析を併用して顎変形症患者における外科的矯正治療の適応指標をロジステック回帰分析を用いて検討した。
|
Strategy for Future Research Activity |
IOFTNと顔面形態分析を併用した顎変形症患者における外科的矯正治療の適応指標について、日本口腔外科学会学術大会において発表するとともに、論文を作成する。さらに、IOFTNと顎顔面形態の3次元分析を併用した外科的矯正治療の適応指標について検討する。
|
Causes of Carryover |
2022年度は、複数の本研究に関連する学会の学術集会に出席し、研究に関する情報を収集するとともに、研究成果を発表する予定である。
|
Research Products
(1 results)