2022 Fiscal Year Research-status Report
新型コロナウイルス感染症拡大前後の子どもの生活習慣と健康に関する調査
Project/Area Number |
21K10441
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山本 緑 千葉大学, 予防医学センター, 助教 (90597121)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | 子ども / 健康 / 生活習慣 / コホート調査 / 新型コロナウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、2つのコホート調査によりデータを収集し、子どもの生活習慣、家庭環境と健康状態を、新型コロナウイルス感染症拡大前後で比較して変化を明らかにすること、および子どもの生活習慣、家庭環境と健康との関わりを明らかにすることを目的としている。 1)環境省エコチル調査:出生コホート調査として2011年から調査を開始している。本学は千葉ユニットセンターとしてエコチル調査本体の調査を担当するとともに、ユニットセンター独自の計画と予算で追加調査を行っている。2019年度より実施した小学2年生対象の検査では、千葉ユニットセンターの追加調査として、千葉県内の児を対象に、採血、身体計測、骨密度測定、血圧脈波測定と、生活習慣に関する調査を行い、2022年度までの4年間で約1200名の検査を実施した。 2)小学校の調査: 1つの小学校に協力を得て、2020年12月から調査を開始した。1~6年の児童のうち、調査に参加登録した約600名を対象として、2020年度は、質問票調査、食事調査、採血、身体計測、骨密度測定、活動量測定を行い、2021年度、2022年度はこれらに加え、血圧脈波の測定も行った。また、調査に登録された児について、小学1年からの学校保健記録を収集した。卒業した生徒についても調査継続の同意が得られた場合には、調査を実施した。 2022年度は、骨量・骨密度について、手首の橈骨海綿骨骨密度と皮質骨厚等の男女差および他の検査データとの比較検討を行った(2022年日本骨形態計測学会で発表済)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
エコチル調査の小学2年生対象の4年間にわたる検査を終了した。新型コロナウイルス感染症拡大による検査中止・参加人数減少のため、データ収集数は予定よりも少なかった。現在、収集データの解析を進めている。 附属小学校の調査は予定通り進み、3年間の調査を終了した。現在、収集データの整理と解析を進めており、基本属性および新型コロナウイルス感染状況に関する論文を執筆中である。
|
Strategy for Future Research Activity |
エコチル調査に関しては、2023年度は、小学6年のデータ収集を行うとともに、小学2年の追加調査で収集したデータとエコチル調査本体のデータも併せて利用し、新型コロナウイルス感染症拡大前(2019年度)、拡大後(2020年度~)のデータを比較し、生活習慣と健康の変化、および生活習慣と健康との関連について分析を行う。また、エコチル調査小学6年生の検査(2023年度~4年間)実施時に、小学2年生の追加調査と同じ検査を実施して、データを収集する。 小学校の調査は、2023年度から本格的に解析を実施し、収集データについて小児期の健康指標としての有用性を検討するとともに、生活習慣と健康との関連について研究を進める。
|
Causes of Carryover |
検査費用等の経費に充当するには残額不足であったため、次年度に繰り越すこととした。 次年度は、血液検査費用、論文の英文校正費用と掲載料等に使用する計画である。
|
Research Products
(1 results)