2021 Fiscal Year Research-status Report
Supervision for community health workers to improve infant nutrition
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21K10492
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
名西 恵子 (大塚恵子) 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (40570304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 君与 九州大学, 医学研究院, 講師 (40644737)
安岡 潤子 東京農工大学, 農学部, 客員教授 (90451773)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | コミュニティー・ヘルス・ワーカー / ラオス / へき地 / 乳幼児栄養 / スーパービジョン |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、ラオスへの入国が出来なかったため、研究チームがすでに持っているデータの分析と文献レビューを行った。 この研究に先立って、本研究チームがカンボジアのへき地で実施したコミュニティー・ヘルス・ワーカーに対する介入の結果を分析した。コミュニティーヘルスワーカーが乳幼児の栄養に与えた影響を分析た。ビレッジ・マラリア・ワーカー(マラリアの検査と投薬について訓練されているコミュニティー・ヘルス・ワーカー) 48名に対して、研究チームが乳幼児栄養についてのトレーニングを実施し、2年間の介入期間中は2か月ごとに追加のトレーニングを行った。介入地域のビレッジ・マラリア・ワーカーは、2か月ごとに、各自が居住しちえる村の妊婦と2歳未満児の母親たちに、生後6か月間は母乳のみを与えること、6か月以降は様々な食材を十分な回数与えることなどを絵を用いて個別に説明した。介入期間後に2歳未満児のいる320名の母親に質問票を用いてインタビューした。その結果、母乳のみでの6か月間の育児や補完食の回数など、乳幼児栄養方法の適切性を評価する他の指標は、介入によって改善していなかった。スーパーバイザー(保健センターのスタッフ)とビレッジ・マラリア・ワーカーのコミュニケーションの強化および、現地の伝統的な乳幼児栄養方法への配慮が必要だったと考察された。 さらに、1)へき地でのコミュニティー・ヘルス・ワーカーのスーパービジョン、モチベーションと職務への満足について、2)ラオスへき地での乳幼児栄養の現状についての2点につき文献レビューを行った。乳幼児の栄養状態に世帯レベルでの食習慣や食料不安が関係していた。 これらの結果を踏まえ、今回の研究で使用する予定の調査票を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19流行によりラオス国への入国が出来ない為、調査地域の選定とデータ収集の段階に進めていない。
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Strategy for Future Research Activity |
ラオスへの入国制限が依然として続いている。このため、当初予定していたコミュニティーヘルスワーカー、スーパーバイザー、乳幼児栄養のプログラムオーガナイザーの三者を対象とした質的研究は取りやめ、既存の研究をレビューをすることで、適切で支持的なスーパービジョンを可能にする条件の探索を行うこととする。 入国制限の緩和を待ち、2022年度は、ラオスのへき地での横断研究を実施し、適切で支持的なスーパービジョンと乳幼児栄養プログラムにおけるコミュニティーヘルスワーカーのパフォーマンスや職務へのモチベーションと満足度との関係を明らかにする。
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Causes of Carryover |
今年度当初予定していた、ラオスに渡航しての会議やデータ取集等が実施できなかった為。これらの活動は2022年度に実施を予定している。
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