2022 Fiscal Year Research-status Report
新たな支援を目指したCKD患者における病気の捉え方と自己管理行動との関係解明
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21K10712
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
梶原 右揮 岡山大学, 保健学域, 助教 (10880552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 美智子 岡山大学, 保健学域, 教授 (50335593)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 慢性腎臓病(CKD) / 病気の捉え方(病気認知) / 自己管理行動(セルフケア行動) |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は慢性腎臓病(CKD)患者の病気の捉え方をIllness Perception Questionnaire-Revised(IPQ-R)で数量的に示し、その特徴を明らかにするとともに、病気の捉え方が自己管理行動にどのように関係しているのかを示すことを目的に研究を進め,CKD患者における病気の捉え方の特徴(クラスター)によって自己管理行動の違いについて研究を行っていた.2022年度は,この結果について論文を執筆し、海外ジャーナルで報告した. 本研究課題の目的は従来検討されてきた自己効力感に病気の捉え方を加えて、その関係性を検討し、病気の捉え方が自己管理行動の規定因子になるのかを解明することである.自己効力感の測定には、Chronic Kidney Disease Self-Efficacy scale (CKD-SE)を用いた.CKD-SEは、わが国において信頼性・妥当性は確認されていない尺度であったため、確証的因子分析を行い、因子構造の妥当性の確認を行った(CFI=.994、RMSEA=.067).この成果については、国内の学会で発表した. CKD-SEの信頼性・妥当性を確認したのち、病気の捉え方、自己効力感、自己管理行動の3変数から因果モデルを仮定し、直接効果、間接効果を、総合効果から3変数間の関係を分析する予定であった.しかし、病気の捉え方の測定尺度(IPQ-R)は、尺度としての一次元性の確認ができず、予定していた分析方法では3変数間の関係は解明できないため、分析方法を変更することとなった. 病気の捉え方の特徴(クラスター)によって自己効力感と自己管理行動の関係に違いがあるかについて分析を進めているところである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
病気の捉え方の特徴(クラスター)によって自己管理行動の違いを示したことについて海外ジャーナルで報告した.また、従来検討されてきた自己効力感に病気の捉え方を加えて、その関係性を検討し、病気の捉え方が自己管理行動の規定因子になるのかを解明するため、分析方法を変更して研究を進めている.2023年度はこの結果をまとめ、論文として成果を報告する状況にある.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は病気の捉え方の特徴(クラスター)で自己効力感と自己管理行動の関係に違いがあるか分析を進め、結果をまとめる.この結果については、論文を執筆し、海外ジャーナルで報告する予定である.
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Causes of Carryover |
物品費等が節約できたため、次年度使用が生じた. 使用計画としては、論文を執筆するにあたり、学会に参加し最新の知見を得るため、交通費等に使用する.論文は海外ジャーナルに投稿する予定であり、校正、投稿、オープンアク セスに費用が生じる.また、研究の成果を広く報告するために海外での学会報告を行う費用として使用する予定である.
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Research Products
(2 results)