2021 Fiscal Year Research-status Report
救急看護領域における重症熱傷患者に対する看護実践の構造化と支援モデルの構築
Project/Area Number |
21K10795
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
村中 沙織 札幌医科大学, その他部局等, 研究員 (20895081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上村 修二 札幌医科大学, 医学部, 講師 (10448607)
牧野 夏子 札幌医科大学, その他部局等, 研究員 (80554097)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 熱傷看護 / 看護実践 / 困難 / 看護教育 / 支援モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画に基づき、①救急看護領域の看護師を対象に、重症熱傷患者看護の看護実践と困難についてフォーカスグループインタビューによる調査を実施した。重症熱傷患者の回復過程も含めた経験知の集積が必要であることが明らかとなり、リソース活用等の必要性が示唆された。調査結果は学術集会において発表し、論文は「熱傷」(2022年6月発行予定)に掲載予定となっている。上記結果を基に、重傷熱傷患者は長期間の療養を必要とし移行ケアを受けて社会復帰していることから②重症熱傷患者の移行ケアを実施する一般病棟の看護師を対象とし、継続看護の困難に関するフォーカスグループインタビューによる調査を実施した。移行ケアの実施においてセルフケアに関する看護等に困難を抱えていることが明らかとなった。結果は国内学会で発表(2022年9月)予定であり、現在論文執筆中である。また、熱傷看護の現状を把握し支援モデルの基礎資料とするため、③熱傷患者を対象に、熱傷療養中の患者の体験を明らかすることを目的とした面接調査を実施した。身体機能回復から社会復帰後に至るまでの様々な体験が明らかとなった。調査結果を国外学会で発表(2022年4月)し、今後論文執筆を予定している。熱傷看護教育の検討および支援モデル検討のため、先行研究である「看護基礎教育における熱傷の看護援助に関する教科書分析」:牧野、村中「熱傷」46巻5号(2020年12月)を基に、④看護基礎教育課程における熱傷看護の教育に関するWebアンケートを用いた全国調査を実施した。熱傷看護教育の内容は病態生理や全身管理などの生命危機への対応が中心であり、熱傷の病態の複雑さや長期間の療養による多様な看護を教授する困難が明らかとなった。調査結果は学術集会で発表し、現在論文執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画に基づき、予定年度に調査を終了している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、⑤全国の急性・重症患者看護専門看護師、救急看護認定看護師、集中ケア認定看護師のうち救命救急センターに勤務し熱傷患者の看護に携わっている看護師を対象に、重症熱傷患者の看護実践に関するフォーカスグループインタビューによる調査を予定している。 2022年度も引き続き研究計画に基づいて調査を進め、熱傷看護実践の構造化と支援モデルの検討を継続する。
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Causes of Carryover |
統計ソフトが未購入であり、学術集会参加はオンラインが主であったことから旅費などが生じなかったため、次年度使用額が生じた。今後は量的調査を予定していることから、必要図書、データ保存用必要物品、統計ソフトの購入等に充てる。
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Research Products
(6 results)