2022 Fiscal Year Research-status Report
慢性期脳卒中患者の睡眠中の呼吸状態を把握できるセンサの開発と看護ケアの検討
Project/Area Number |
21K10801
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
鈴木 郁美 静岡県立大学, 看護学部, 助教 (90878266)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 範佳 静岡県立大学, 看護学部, 教授 (40707337)
堀 芽久美 静岡県立大学, 看護学部, 准教授 (20735732)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 脳卒中 / 脳血管障害 / 睡眠呼吸障害 / 睡眠時無呼吸症候群 / 閉塞性睡眠時無呼吸 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は慢性期における脳卒中患者の夜間の呼吸状態と身体活動能力との関連性から介入が必要の有無を判断し、夜間の呼吸状態の安定化に向けた看護介入の有効性を検討することである。 2021年度は、準備実験を行い、脳卒中患者を対象に発症後1か月と3か月に非接触センサを用いて夜間の呼吸状態を確認した。夜間の低呼吸や無呼吸はほとんどの症例で確認された。夜間の呼吸状態の改善の有無や身体活動能力と関連するのか検討する必要があることが明らかとなった。しかし、コロナ禍の影響により研究実施が困難なことや感染防止対策を講じる必要があり、研究を実施する施設との調整に時間を要することとなった。 2022年度は、脳卒中患者における睡眠中の低呼吸や無呼吸の呼吸障害には、どのような介入に効果があるか、文献レビューを行った。脳卒中患者の72%に生じる睡眠中の低呼吸や無呼吸の呼吸障害は、閉塞性睡眠時無呼吸であり、その治療のゴールドスタンダードは持続陽圧呼吸療法であるが、脳卒中患者における持続陽圧療法のアドヒアランスの低下が問題となっている。そこで、文献レビューにおいて持続陽圧療法以外の介入を整理した。検索式を作成しPubMedを用いて2406件の文献が抽出された。重複論文を除外、タイトルと抄録からスクリーニングを行い、さらに全文入手可能な論文のうち、脳卒中患者における持続陽圧療法以外の介入について検討された論文は13件に精選された。介入内容は「日中の身体活動」「鍼治療」「咽頭筋エクササイズ」「パンフレットや動画を用いた患者教育」「下肢の空気圧迫装置の使用」「体位療法」「酸素療法」「鼻咽頭エアウェイの使用」「薬物療法」があることが明らかとなった。 2023年度は、これらの検討をもとにどのような看護介入が有効であるのか吟味し、研究を計画・実施を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究を実施する施設における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染防止対策を実施する必要があり計画通りに進んでいない。引き続き研究を実施する施設と調整し計画の見直しが必要であった。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染防止対策について研究を実施する施設と調整し研究計画の倫理審査を受け、研究を実施する。また、研究で得られた研究成果は学会発表、論文の投稿を予定する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染防止対策をについて研究を実施する施設との調整に時間を要するため研究の進捗状況が遅れている。当初、購入予定であった機材の購入を持ち越しているため研究実施にかかる経費が予定を下回った。次年度は研究の実施に要する機材、データ収集時の運搬費用、学会参加費用などに使用する予定である。
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