2022 Fiscal Year Research-status Report
NICU在宅移行時における医療的ケア児のヘルスリテラシー向上プログラムの開発
Project/Area Number |
21K10839
|
Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
室加 千佳 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 准教授 (40616918)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 聡子 中部大学, 生命健康科学部, 准教授 (20616122)
久保田 君枝 聖隷クリストファー大学, 助産学専攻科, 教授 (40331607)
小池 武嗣 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 助教 (70345495)
藤本 栄子 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 教授 (80199364)
中村 典子 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 臨床准教授 (50649358)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | NICU / 在宅移行 / 医療的ケア児 / ヘルスリテラシー / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
地域包括ケアシステムの推進により医療的ケア児の在宅移行が急増している。小児在宅は、疾患の多様化や複数の医療機器の保持等で複雑さが増す中、病院から在宅へスムーズな移行と在宅生活の継続的支援が必要不可欠となる。その中で、家族は児のために入手した健康・医療に関する情報を理解し、評価しながらわが子の現在の健康状態に合わせて情報活用すること(ヘルスリテラシー)が求められる。しかしながら、日本人は、ヘルスリテラシーのスコアが諸外国に比べて低いと言われており、その背景として、健康情報を身近に相談できるケア・環境の不十分さが指摘されている。そこで本研究は、ICTを活用しNICU在宅移行時における医療的ケア児のヘルスリテラシー向上プログラムの開発を目的とし、医療的ケア児と家族が健康・医療情報を医療者に相談し協働しながら、医療的ケア児と家族のQOL(Quality Of Life)の維持とスムーズな在宅生活の適応を目指している。 本年度は、医療的ケア児の母親への情報獲得の時期・場所・方法のアンケート調査の実施結果の分析を行った。その結果、NICUの小児在宅移行情報提供項目11項目のうち、在宅移行直後に情報を得られにくかった上位5項目を見い出した。その5項目に特化した、NICU在宅移行時における医療的ケア児のヘルスリテラシー向上プログラムの内容を共同研究者と共に精査し、プログラムを開発した。プログラム内容として、ICTを用い、NICU病棟入院中だけでなく、在宅移行後の自宅でも実施できる内容とし、在宅移行後も医療的ケア児とその家族が安心して使用できる内容を目指し、制作した。そして、今後は、臨地調査を実施し、プログラムの評価を実施していく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
情報獲得の時期・場所・方法のアンケート調査の実施結果である、NICUの小児在宅移行情報提供項目11項目のうち、在宅移行直後に情報を得られにくかった上位5項目に特化した、NICU在宅移行時における医療的ケア児のヘルスリテラシー向上プログラムの内容を共同研究者と共に精査した。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、NICUを有する周産期母子医療センターにて臨地調査を実施し、プログラムの評価を実施していく予定である。
|
Causes of Carryover |
今年度はCOVID-19の感染拡大の影響で病棟など臨床側への研究協力依頼が困難であり、プログラムを実施することができなかったため、残金が生じた。次年度はプログラム再制作後、評価し、プログラムを修正する必要があるため、そのための製作費を次年度使用額として計上している。
|