2022 Fiscal Year Research-status Report
多職種で取り組むこどものセルフケアに着目した在宅支援モデルの構築
Project/Area Number |
21K10842
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
原 朱美 関西医科大学, 看護学部, 准教授 (70613800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 敦 関西医科大学, 看護学部, 教授 (40340674)
河俣 あゆみ 三重大学, 医学部附属病院, 看護師長 (40743224)
加藤 令子 関西医科大学, 看護学部, 教授 (70404902)
片田 範子 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (80152677)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | こども / 医療的ケア / 在宅支援 / NICU |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、医療的ケアを必要とするこどもと家族に多職種で入院早期からセルフケアの維持・向上をめざした継続的な支援を行う在宅支援モデルを構築することを目的としている。 2年目にあたる令和4年度は、前年度(令和3年度)に検討した在宅支援モデル案をアクションリサーチにより臨床で活用し、蓄積した事例から在宅移行支援を担当した支援者と母親へのインタビューの実施、在宅支援モデルの効果と課題を検討することを目標としていた。 研究分担者及び研究協力者とこどものセルフケアに着目した在宅支援モデル案を再考し、現行の退院支援計画と共に当該研究の在宅支援モデル案を導入する方法を検討した。その結果、アクションリサーチに協力を依頼するスタッフがオレムのセルフケア不足看護理論を学習した経験がなく、それを理論的基盤としているこどもセルフケア看護理論を活用することが困難ではないかという課題がもちあがった。特にNICUで医療的ケアを必要とするこどもとその家族を対象とするため、どのようにこどものセルフケアを見出し、アセスメントすればよいのか具体的な展開事例を追加し、研究協力者への理解を促す必要があると考えた。 昨年度から続く感染対策により、面会時間や回数および面会できる人数も限られる中、入院早期から家族に働きかけることが困難な状況であったため、限られた短時間で効果的に情報収集・アセスメントできる視点を提示するよう検討を重ねたため、モデル案の導入には至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
検討を重ねた在宅支援モデル案を臨床のスタッフと共に活用するにあたり、こどものセルフケアに着目した看護実践となるよう、理論的な背景をもとにした具体的な事例展開例を追加資料として提示することが必要と考え、モデル案の再考に時間を要した。また、NICUにおいて新型コロナウィルス感染症対策が必要となる中、スタッフへの協力や家族への依頼を進めることが困難な状況だった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、具体的な展開事例を在宅支援モデルと共に提示したうえで、研究者と共に在宅支援モデル案を活用し、在宅支援に関わった支援者と母親へのインタビューを実施する。さらに、在宅支援モデルを活用した事例を検討することでモデル案の精錬を図ることを目標とする。また、医療的ケアを必要とするこどもの退院支援に関わった支援者の看護実践や、母親をはじめとする家族の依存的ケア能力について研究成果をまとめ、公開できるよう努める。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症により、予定していた国内外への学会参加を見合わせた。また、母親へのインタビューが実施できなかったため、逐語録作成や謝金、人件費などの計上ができなかった。 2023年度は、感染対策も緩和され、支援者や母親へのインタビューを実施ができると予測している。また、学会も対面で開催される予定であるため、医療的ケアを必要とする退院支援に関する新しい知見を得るため参加を計画している。
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