2021 Fiscal Year Research-status Report
Factors and prevalence of secondary traumatic stress in sexual assault advocates
Project/Area Number |
21K10877
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
廣山 奈津子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 助教 (00733081)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三隅 順子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 講師 (80282755)
大久保 功子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 教授 (20194102)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 性暴力 / レイプ / 被害者支援 / 二次的外傷性ストレス / 代理受傷 / 共感疲労 / ワンストップ支援センター |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、研究計画構想のための文献検討、尺度の翻訳、調査票の配布を行った。 文献検討は、二次的外傷性ストレスと代理受傷の尺度の検討および、関連要因の検討を目的に行った。文献検討より、二次的外傷性ストレスに関する尺度は日本語版のあるStamらのPro-QOLを、代理受傷に関する尺度は、VrklevskiのVicarious Trauma尺度を翻訳して使用することとした。また、二次的外傷性ストレスに関連する要因として、性別、勤務時間、上司や同僚からのソーシャルサポート、研修の有無、トラウマ歴などがあげられた。以上の内容をもとに、調査のための質問紙を作成した。 Vicarious Trauma尺度の翻訳は、順翻訳と逆翻訳を行い、原版と逆翻訳版を開発者(Vrklevski)が比較し、同等性の確認を行った。 調査票の配布は、全国の性暴力被害者のためのワンストップ支援センターの支援員を対象に行った。手順としては、性被害者のための相談業務を行うセンターの管理者に電話、FAX、メールで質問紙配布の協力を求め、現段階で43カ所のワンストップ支援センターのうち、同意の得られた40カ所のセンターに472件の自記式質問紙を郵送した(2022年3月~)。質問紙は管理者宛てにまとめて郵送し、管理者から支援員に質問紙を配布してもらった。回答は回答者(性暴力支援に携わる支援員)の自由意思に委ね、回答者ごとに返信用封筒に封入し研究者宛に直接返送してもらった。再テスト法を実施するため、調査票とは別に回答者の連絡先を記入してもらった。個人情報については匿名化対応表を用いてする予定である。 調査内容は、回答者属性、勤務先センターの運営状況、日本語版Pro-QOL、翻訳したVicarious Trauma尺度、日本語版ACEsスケール等であった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID-19感染拡大の影響により、予定していたワンストップ支援センターからの情報収集を控えたことにより、研究計画に若干の変更が生じたが、調査票を配布するまでに至ったため、おおむね順調に進展していると考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、調査票配布の継続と再調査の実施、および分析と投稿準備を予定している。 2021年度3月より開始した調査票配布は、まだ調査票配布協力の依頼を行っていない14カ所のワンストップ支援センターに対して、配布依頼を行う。 再調査は、Vicarious Trauma尺度の信頼性検証のため再テスト法を用いて行う。返送のあった回答者に対し、2週間から1か月後に再調査用紙を郵送する予定である。 本調査より得られたデータを分析し、成果を発信するための準備を行う。
|
Causes of Carryover |
2021年度は3月より調査が開始となったため、予定していた研究協力者への謝金および統計ソフトの購入等が予定より発生しなかったため、次年度使用分が生じた。これらは2022年度に実施される予定であり、翌年度の助成金と合わせて使用していく計画である。
|