2022 Fiscal Year Research-status Report
生殖世代男性に対するプレコンセプション啓発方法の開発と評価
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21K10894
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
中田 かおり 東邦大学, 看護学部, 講師 (80768929)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
跡上 富美 久留米大学, 医学部, 准教授 (20291578)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 男性 / プレコンセプションケア / 生殖年齢 / プログラム評価 / 生活習慣 / 妊孕性 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、2021年度に実施したインタビューを分析・考察した。結果は、研究参加者は10名で、20歳代6名、30歳代4名、パートナーと同居している人は4名であった。就労時間は平均10.2時間/日であり、睡眠は平均7.2時間であった。運動習慣があったのは6名で、喫煙習慣があるのは1名のみであった。食事について、たんぱく質や野菜を意識して摂ろうとしていたが、自炊せずに外食や出来合いの総菜で対応する人が多かった。パートナーと同居している人は、食事内容にパートナーの影響を強く受けていた。男性は結婚や出産というライフイベントが迫っていなければ、自身の妊孕性を意識しにくいことが明らかになった。この結果は、26th East Asian Forum of Nursing Scholars(2023年3月10日-11日開催)においてポスター発表を行った。今後、論文化を進めていく。 プレコンセプション啓発プログラムの内容や方法、今後の方向性を検討するため、2023年1月24日に有識者2名との検討会議を実施した。有識者は、男性不妊を専門とする泌尿器科医師とスポーツ栄養学を専門とする教授であった。会議の結果、妊孕性の知識と生活習慣の啓発をテーマとして、アウトカムは、知識の正答率や生活習慣に関する意識の変化を見ることとする。研究協力施設として、一般企業にリクルートを行っていく。プログラムはエビデンスに基づいて作成する必要があるため、海外文献を中心に、再度、文献検討を行った。 男性不妊の治療経験がある男性に対するインタビューは、まだ実施できていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19 の影響により、研究施設への協力依頼が困難であった。次年度以降、研究協力施設の状況に合わせて、研究参加者のリクルートを進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度に実施できなかった男性不妊の治療経験がある男性に対するインタビューは、2023年度に実施する予定である。 2021年度に実施した生殖年齢にある男性に対するインタビューは、既に学会において発表したので、今後は論文投稿を目指す。 2023年度の前半にプログラム(案)を作成し、有識者から再度意見をもらう。男性不妊専門の医師、栄養学専門の教授に加え、運動の専門家からの助言をもらい、プログラムを修正する。その後、企業等の研究協力施設をリクルートし、プログラムを実施する計画である。
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Causes of Carryover |
2022年度の国際学会は、都内での開催であったため、学会参加費用は生じたが、海外渡航費や宿泊費は生じなかった。男性不妊治療経験のある男性に対するインタビューは実施していないため、謝礼等の費用が生じていない。2022年度に作成する予定だったプログラムは、まだ作成していないため、費用が生じていない。以上のことから、2022年度に未使用額が生じた。 2023年度の実施計画としては、①不妊治療経験のある男性に対するインタビューを実施するため、謝礼や交通費の費用が生じる。②プレコンセプション啓発のプログラム案作成にあたり、動画作成やイラスト等を使用するための費用が生じる。さらに、研究協力者への謝礼が生じる。③有識者との検討会議開催に関する謝礼が生じる。
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