2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of Web husband-attended delivery that leads to a safe and satisfying delivery experience for mothers and husbands in Covid 19
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21K10899
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
佐々木 綾子 大阪医科薬科大学, 看護学部, 教授 (00313742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土手 友太郎 大阪医科薬科大学, 看護学部, 教授 (10257868)
大道 正英 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (10283764)
竹 明美 大阪医科薬科大学, 看護学部, 講師 (30344568)
近澤 幸 大阪医科薬科大学, 看護学部, 講師 (90826306)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | コロナ / 産婦 / 夫立ち合い分娩 / Webシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
1.目的:4か月児を育てる母親・父親のコロナ禍における妊娠・出産体験が育児に及ぼす影響の実態を明らかにする。2.方法:無記名自記式質問紙を用いた実態調査。対象は大阪府下で2021年6月~10月の間に、4か月児健診に来所した乳児を育てる母親とその夫(以後父親)。分析対象は母親247人(33.7%)、父親184人:(25.1%)であった。3.結果:1)対象者の特性:家族構成は、核家族世帯がほとんどであった。子どもの数は、初産が6割をしめていた。2)コロナによる、妊娠・出産・育児への影響では、対面での出産立ち合いは約6割が経験していなかった。オンラインでの両親学級の参加、オンラインでの出産立ち合いは父親、母親ともに9割以上が経験していなかった。対面・オンラインでの母親学級参加、産後入院中の祖父母との対面での面会、オンラインでの家庭訪問、電話訪問、産後の親族以外からのサポートは母親の8割以上が経験していなかった。3)コロナの影響により生じた、困りごとの経験:困りごととして、「外出できなかった」「育児情報が得られなかった」「1か月健診に行けなかった」「感染予防対策」などが多かった。妊婦健診や面会、外出、施設の利用などの制限があり、困りごとを経験していた。対応としてSNSの活用や、夫婦・親戚での協力やコミュニケーション、遊び方の工夫などを行っていた。4)コロナの影響による、健康状態や育児ストレスの経験では、母親の3割が、気分が沈んだり、憂鬱な気持ちになったりしていた。「育児のために睡眠不足の日々が続いている」「育児で身体の疲れがたまっている」「育児で他のやりたいことができない」などの育児ストレスを感じていた。家族と過ごす時間や育児の協力など、家族関係や心がけについて約7割が肯定的な変化を経験していた。以上より、コロナ禍の妊娠・出産・育児で様々な変化や困りごとを経験していたが、一方で工夫や対応も行っていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響により、データ収集施設のデータ収集が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
1)研究デザイン:2群比較介入研究。2)対象者:夫立ち合い分娩を希望するが対面での実施ができない産婦と夫100組。3)研究期間:所属施設とデータ収集施設の倫理審査委員会承認後から2023年12月。4)データ収集方法:妊娠末期に研究参加の依頼・分娩アニメーションソフトを施設側のタブレット及び、夫が自宅などで使用するパソコンにインストールする。分娩入院時に同意書提出を依頼する。分娩第1期~2期の内診時,分娩アニメーションソフトを活用し、産婦とオンライン(ビデオ通話)で立ち合う夫に説明する。産褥1日目にアンケート用紙を配付する。入院中にアンケート用紙を回収する。5)データ収集内容:入院中〔対象の特性,妊娠中の分娩経過理解度,分娩状況,分娩後の分娩経過理解度,出産体験自己評価尺度(短縮版)(褥婦のみ),出産体験満足度(夫のみ),夫立ち合い分娩システムの評価,自由意見〕。6)分析方法:介入群と既収集データとの比較を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により、データ収集施設のデータ収集が遅れており、次年度使用額が生じた。2022年度調査を実施する。このため以下の経費が必要である。 1.消耗品(インクカートリッジ、印刷用紙、封筒、USBなど)・文房具が必要である。2.情報収集・調査のための旅費が必要である。3.対象者への謝品が必要である。4.研究成果公表のための経費(論文投稿料、HP掲載など)が必要である。
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