2021 Fiscal Year Research-status Report
在宅・分散避難に対応した「乳幼児のニーズに応える災害備蓄アプリ」の開発
Project/Area Number |
21K10926
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
山崎 智里 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (00550948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井 寿雄 金沢医科大学, 看護学部, 准教授 (10708986)
林 智美 金沢医科大学, 看護学部, 助教 (60883395)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 災害 / 乳幼児 / 避難 / 備蓄 |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国は災害大国と言われ、平時からの災害対策が喫緊の課題である。私達は、乳幼児の情報をもとに保育施設に必要な備蓄内容とアレルギーや薬剤、食事形態、避難時の配慮等を自動算出し、リアルタイムに更新することができる「災害に備えた保育施設備蓄システム」を開発している(JSPS科研費18K10406 )。このシステムは、通っている児の情報を根拠として保育施設が備蓄を行うことで、「児のニーズに応じた備え」ができ、発災後の急性期(72時間程度)を乗り切ることができる体制整備を目指したものである。一方、現在、世界的に流行している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、自然災害時の備蓄対策等の避難所管理や安全な避難行動をより複雑にさせており、感染防止対策として災害時の在宅・分散避難が求められている。そこで本研究では、先に開発した災害に備えた保育施設備蓄システムと連動することで、「在宅・分散避難にも対応し、乳幼児のニーズに応じた備え」も可能とするシステムの開発を目指している。 2021年度は、先行研究や報告書、学会等に参加し情報収集を行った。また、先にJSPS科研費18K10406にて作成した保育施設における乳幼児のための備蓄リスト及び保護者への質問紙調査で明らかとなった乳幼児の家庭における備蓄内容と量、アレルギーや疾患等の治療のために必要な薬剤や衛生材料等をもとに、在宅・分散避難を想定した乳幼児に必要な備えについて研究者間で協議し、項目案を抽出した。現在、この項目をA:在宅避難用、B:避難所や親戚宅等の分散避難用の二つの備蓄項目リストとなるよう検討を重ねている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
児の在宅・分散避難用備蓄リストの作成に向けて、乳幼児の保護者や助産師等とグループインタビューを行う予定であったが、COVID-19感染拡大により対面でのインタビューが困難な状況下にあり、調整に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
乳幼児の保護者等とのグループインタビューは、COVID-19の感染状況を見極めながら対面あるいはオンラインにて行うよう方法及び日程の調整を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
COVID-19感染拡大のため、当初予定していたグループインタビューが実施できなかった。そのため、インタビューに関する交通費やICレコーダー、協力者に対する謝礼等を使用できず、次年度使用額が生じた。購入内容・使用用途等に変更はないため2022年度に行うインタビューに必要な物品購入や交通費等に使用する。
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