2021 Fiscal Year Research-status Report
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21K10936
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
浜田 佳代子 高知大学, 教育研究部医療学系看護学部門, 准教授 (90457383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中塚 幹也 岡山大学, 保健学域, 教授 (40273990)
関屋 伸子 高知大学, 教育研究部医療学系看護学部門, 教授 (60443892)
前田 長正 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (60229309)
渡邊 理史 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (50587532)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | Mother Generated Index / 尺度翻訳 / 認知的問題 / 文献検討 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援の質向上を図るために、英国で作成されたMother Generated Index(以下、MGI)の日本語版を作成し、日本人妊産婦の個別的QOLを継続的にアセスメントするツールとして標準化することである。令和3年度の計画は、申請者らがMGI原著者より許諾を得て日本語に翻訳し、原著者による逆翻訳版の確認・修正を経て作成したMGI翻訳版を用いて、ISOR(International Society for Pharmacoeconomics and Outcomes research)タスクフォース指針に準じて理解しやすさの確認と必要な修正を行い、尺度翻訳のプロセスについて報告書にまとめることであった。 令和3年度に実施した内容は、MGIの他言語への翻訳版における認知的問題とその改善策に関する文献検討であった。MGIは、回答者自身が、妊娠・出産により影響を受けた重要な生活領域を指定し(ステップ1)、各領域の状況を評定し(ステップ2)、各領域の重要性に対して相対的な重みづけをする(ステップ3)という3段階構成の質問票である。文献検討の結果、認知的問題として①QOL概念の理解しにくさ等による重要な生活領域の指定の難しさ、②各領域の評定における教示と得点化する内容との不一致、③重みづけのための得点割り当て方法の理解しにくさによる完遂の難しさ、等が抽出された。改善策としては、教示や例示の変更、回答方法の単純化等の質問票の修正や、詳細な口頭説明等が提示されていた。これらの結果は、日本語版作成過程における問題の予測と対処に援用できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響下において、MGI翻訳版の理解しやすさの確認と必要な修正を行うための面接調査の遂行が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
状況に応じてオンライン面接など代替方法を用いて面接調査を進める。また、日本語版MGIを用いた妊産婦のQOL調査を円滑に遂行するために、横断調査を併用し研究協力機関の負担軽減や調査期間の短縮を図る。
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Causes of Carryover |
研究進捗の遅れのため未使用額が生じた。次年度の面接調査及び質問紙調査に係る人件費・謝金及び消耗品費等に使用する。
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