2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21K10937
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宮田 潤子 (秋吉潤子) 九州大学, 医学研究院, 講師 (20380412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 裕子 第一薬科大学, 看護学部, 教授 (60285541)
川田 紀美子 香川大学, 医学部, 教授 (70709592)
藤田 紋佳 第一薬科大学, 看護学部, 特別研究員 (10437791)
森口 晴美 九州大学, 医学研究院, 助教 (40835477) [Withdrawn]
小幡 聡 九州大学, 大学病院, 助教 (30710975) [Withdrawn]
永田 公二 九州大学, 大学病院, 講師 (20419568)
桐野 浩輔 九州大学, 大学病院, その他 (00621707) [Withdrawn]
植木 慎悟 九州大学, 医学研究院, 准教授 (10779218)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 総排泄腔遺残 / 難病 / 移行期 / トランジション / 排泄障害 / ピアサポート / アイデンティティ |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年2月・2022年3月に総排泄腔関連疾患に関するオンライン市民公開講座を開催し、Web上で無記名アンケート調査を実施した。2021年は患者10名、家族34名、2022年は患者5名、家族14名より回答が得られた。患者、家族ともに多くの人がピアサポートを希望し、その効果を実感していた。ピアと繋がることが稀少難病であるがゆえの孤独感を軽減し、心の支えとなり、治療や生活に前向きになるだけではなく、類似した境遇にある他患者らへの役に立つことで、「病気」というネガティブなものがいくらかでもポジティブなものになりうる可能性も生まれるものである。この結果を受けて、ピアとの繋がりを求める者への情報提供方法を検討し、オンライン開催としていた市民公開講座を現地参加可能なハイブリッド形式として2024年2月に開催した。約150名の参加者があった。内容は、小児期より難病や小児がんと闘ってきた成人患者である当事者にスピーチを依頼した。総排泄腔遺残の成人患者3名他、総排泄腔遺残の専門医師によるレクチャーにより構成した。さらにその講座の講演要旨集およびDVDを作成することにより、患者らの体験や思いを共有するための情報提供手段とした。市民公開講座における当事者らの講演に対する同疾患患者やその親からの反響は大きく、テレビや新聞にも取り上げられたが、いまだ情報が少ない難治性稀少疾患に関する幅広い情報提供が今後も必要であると考えている。 クロアカnetプロジェクトを立ち上げ、そのホームページでは様々な情報提供を行っている。稀少難病ゆえ、対応可能な医療機関が少ないため、そのリストを毎年更新して情報提供を行っている。 総排泄腔遺残の思春期以降~成人期以降の患者を対象としたインタビュー研究の結果、明らかとなった総排泄腔遺残患者の病気ととともに生きてきた体験とその思いについてまとめ、英語論文として投稿した(査読中)。
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