2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K10951
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
原 毅 順天堂大学, 医学部, 助教 (10445570)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 隆介 茨城県立こども病院(小児医療・がん研究センター), 小児医療研究部門, センター長 (10213109)
下地 一彰 国際医療福祉大学, 国際医療福祉大学成田病院, 教授 (10306946)
田村 剛一郎 茨城県立こども病院(小児医療・がん研究センター), 小児医療研究部門, 研究員 (40839784)
松田 慎平 順天堂大学, 医学部, 非常勤助手 (60896075)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 脊髄脂肪腫 / 二分脊椎 / 係留解除術 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該研究において必要な評価項目であるSF-36、および日本語版Zarit介護負担尺度のライセンスを取得し、実際の研究に使用可能な状態とした。 本研究の目的は、成人二分脊椎患者における現在のADLと、二分脊椎患者における各種の問題が発生した時期を検討することにより、二分脊椎患者に対する医療者の介入のタイミング、また必要な社会的サービスや医療、これらを理解し、さらに成人二分脊椎患者における現時点での問題点を抽出することで、一般臨床家に対して二分脊椎患者への医療や病態の知見を提示する事が目的である。本研究に先立ち、予備研究として脊髄脂肪腫に対する係留解除術後に再係留の発生や術後長期間経過後に生じる問題を検討すべく、術後10年以上経過した症例を後方視的に検討を行なった。当院で手術を施行し、術後10年以上経過観察が可能であった37例を対象とした.男性18例、女性19例。手術時の平均年齢は4.8(±11.6)歳、経過観察の年数は平均19.0(±8.7)年。Filar type 2例、Dorsal type 15例、Caudal type 6例、Transitional type 7例、Lipomyelomeningocele 7例。歩行可能な症例は34例(91.8%)で、車椅子使用は3例(8.8%)であった。排尿に関しては間欠的自己導尿導入13例(35.1%)、自排尿24例(64.8%)であった。再係留に対して係留解除術を行なった症例は9例(24.3%)であった。 結果として、係留解除後長期間経過後も、殆どの症例で歩行機能は保たれており、社会生活を営んでいた。しかしながら、再係留による再手術等、経過中に医療介入が必要となった症例も存在し、成人後も含めた長期間の経過観察と適切なタイミングでの医療介入が必要と考えられた。以上の研究結果を、第80回日本脳神経外科学会総会にて発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当院の倫理委員会への提出および承認に時間がかかり、想定された研究計画通りには進捗せず、研究開始が遅延している。倫理委員会より本年3月に承認が得られたため、現在対象となる患者の選定を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度では対象患者の選定を行い、アンケートの送付まで完了させる予定としている。
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Causes of Carryover |
研究の進行が計画よりも遅延しており、実際の研究開始時期が次年度にずれ込んでいる。そのため、現時点の支出は実際のアンケートの購入のみになった。2022年度では研究結果解析に必要なコンピューターの購入、また研究結果の学会発表への使用を検討している。
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