2021 Fiscal Year Research-status Report
生活習慣病予備軍に対するICTツールを活用した自己管理強化プログラムの開発と検証
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21K10975
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
江角 伸吾 自治医科大学, 看護学部, 講師 (10713810)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春山 早苗 自治医科大学, 看護学部, 教授 (00269325)
田村 須賀子 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (50262514)
小谷 和彦 自治医科大学, 医学部, 教授 (60335510)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ICT / 生活習慣病予備軍 / 特定保健指導 / 自己管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
情報通信技術(以下、ICTとする)の進展により、ICTを活用した保健指導が行われつつある。特定保健指導においては、平成25年の厚生労働省通知によりICTを活用した初回面接が可能となっている。実施保険者からは遠方の利用者への利便性や保健指導の効率性の向上等の評価を得ているが、国へ報告された遠隔面接の終了者数は少なく、効果検証に足る実績はあがっていない。ICTを活用した保健指導に関する先行研究には、eメールの導入による利用者の満足度や成果、肥満者への対面指導と変らない遠隔保健指導の効果を明らかにしたもの等があるが、特定保健指導という枠組みの中でICTツールによる違いや介入プログラムによるアウトカムが示されたものはほとんどなく、知見の集積は十分ではない。 また、新型コロナ感染症流行前までは、ICTを活用できる人及びICTを利用したい人への活用の推進であったが、大多数の特定保健指導対象者において、ICTを活用しながら自己管理行動を継続していけるようにする必要性がある。 以上より、本研究は、①生活習慣病予備軍に対するICTを活用した保健指導プログラムを行い、活用するICTツールによってアウトカムの差異が生じるかどうかを明らかにする、②ICTを活用した保健指導プログラムについて、対象者が活用したICTツール毎の有用感と満足感および保健指導者側の留意点を明らかにすること、③ICTを活用した保健指導プログラムについて、対象者が活用したICTツール毎の自己管理行動の継続状況とアウトカムの差異を明らかにすることにより、生活習慣病予備軍に対する自己管理強化プログラムの開発・検討をすることを目的とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和3年度は、現在保健指導をを担当している保健師2名のヒアリングを実施した。ヒアリング結果より、「目的設定/修正支援」「情報共有」「セルフモニタリング支援」「励まし・賞賛」「知識・情報提供」が保健指導者のICTツール活用の目的であることが明らかとなった。これは、文献検討の結果とも一致していた。 ヒアリング結果も参考とし、自己管理強化のためのICTツールとして、テレビ電話、スマートウォッチ、体組成計の3つのツールを組み合わせることを決定し、初回面接においてテレビ電話を活用したプログラムAと初回は対面保健指導で、スマートウォッチ・体組成計及びスマホアプリを活用したプログラムBと初回はテレビ電話を活用した保健指導で、スマートウォッチ・体組成計及びスマホアプリ、ウェブサイトを活用したプログラムCの3つの群を作成し、それぞれを通常の対面保健指導の結果と比較するデザインとした。調査項目は、アウトカム評価として特定保健指導の項目である血圧・脂質・血糖、自己管理行動の継続状況、保健指導対象者の行動変容ステージ、プロセス評価として、ARCSモデルおよびICTツール活用目的とした。 倫理審査の手続きが終了したため、研究協力の得られている3施設中2施設にて、2021年度の特定健診結果を活用し、調査を開始した。プログラムAが0名、プログラムBが7名、プログラムCが0名、通常面接8名の協力が得られているが、データの回収は次年度の予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、比較的順調に進捗しているため、大きな研究の変更はしない予定である。しかし、協力の得られた3か所中2か所にて調査を開始しているが、プログラムAおよびプログラムCの対象者数が足りていないため、施設数および対象者数を増やしていく。また、次年度はプログラム評価の解析を行い、学会等で発表し、他の研究者からの示唆を得る予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症の流行により、学会への参加を断念したこと及び、ウェアラブル機器などの購入を初年度のため少なめにし、次年度の購入を増やしたことで次年度使用額が生じている。 次年度は、学会等での発表を中心に結果公表を増やすことで旅費を使用する予定である。また、調査対象が増えることで、ウェアラブル機器を打含めた物品費も増額する予定である。
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