急性期病院入院中の認知症高齢者に対する退職看護師のボランティア活動のシステム構築

2021 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 21K11013
• Research Institution: Tokyo Junshin University
• Principal Investigator: 山本 君子 東京純心大学, 看護学部, 教授 (00622078)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 平川 美和子 弘前医療福祉大学, 保健学部, 教授 (50775244) ; 塚本 都子 東京純心大学, 看護学部, 教授 (90639684)
• Project Period (FY): 2021-04-01 – 2024-03-31
• Keywords: 認知症高齢者 / ボランティア / 見守り / 話し相手 / 急性期病院 / 退職後の看護師 / 認知症サポーター

Outline of Annual Research Achievements

2019年～2021年にかけて、急性期病院入院中の認知機能低下した高齢者に対して、認知症サポーターによる傾聴ボランティア活動実践のためのシステム構築をした（基礎研究Ｃ）。その結果を踏まえ、本研究では、急性期病院入院中の高齢者の「見守り」や「話し相手」を認知症サポーターとして退職した看護師を活用した傾聴ボランティアを投入し、更なる効果の実証をすることである。
退職後の看護師を活用する理由は、基本的な医療知識を持ち患者の経過を理解できると考え活用することにした。そのことで、課題の解決ができるのではないかと考えた。また、COVID‐19の感染拡大対策として通常のボランティアでは難しいと考え、医療従事者としてスタンダードプリコーションの知識と技能を身に付けている退職看護師は適任と考えた。
2021年度は、コロナ禍のため急性期病院の受け入れが困難のため、今後の研究データー整理の研究や高齢者への関わるための研修に参加した。
今後のアンケート調査及び質的調査におけるデータ整理のため、統計解析入門というセミナーに参加した。また、ＫＨコーダーの研修と看取り士認定のための研修にも参加した。2022年度に向けて、急性期病院入院中の認知症高齢者に対する退職看護師のボランティア活動のシステム構築に取り組むため、研究協力して頂く急性期病院の看護部長への依頼、退職後の看護師の募集に取り組んでいる。
協力頂く急性期病院は、東京都八王子市の病院で看護部長より承諾を得ている。退職者看護師は、知人や友人に協力依頼している。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

2021年度は、コロナ禍により急性期病院の協力を得ることが難しかった。また、ボランティアとしての、退職看護師への協力依頼についても、コロナ禍により募集が難しかった。
そのため、急性期病院入院中の認知症高齢者に対する退職看護師のボランティア活動のシステム構築の研究に必要になる研修に参加することとした。アンケート調査のために、アンケート作成及び結果の分析に必要な研修に参加した。また、インタビュー調査のために、必要なＫＨコーダーなどの分析に必要な研修に参加したのみである。

Strategy for Future Research Activity

2022年度は、まず、急性期病院入院中の認知症高齢者に対する退職看護師のボランティア活動のシステム構築に向けて、東京純心大学倫理審査委員会の承認を得ることである。また、研究協力頂く急性期病院の倫理審査委員会の承認を得ることである。
次に倫理審査の承認を得た後は、急性期病院で勤務する看護師へ「認知機能低下している高齢患者をケアしている意識調査」としてアンケートを郵送予定である。また、急性期病院に入院中の認知機能低下した高齢者の「見守り」や「話し相手」としての認知症サポーターとして退職した看護師を活用した傾聴ボランティアを投入し効果の実証を行う。

Causes of Carryover

2022年度は、急性期病院の看護職を対象にアンケート調査を予定している。また、急性期病院入院中の認知症高齢者を対象としたボランティア活動介入をする予定である。
退職後看護師が急性期病院入院中の認知症高齢者に対して「話し相手」の介入の際、退職後看護師に対する感染症対策として、新型コロナウイルス（ＰＣＲ）検査を実施、4種（風疹、麻疹、ムンプス、水痘）ウイルス検査、胸部レントゲン検査を実施する予定である。また、ボランティア保険に加入する予定である。