2022 Fiscal Year Research-status Report
地域特性に応じた訪問看護事業所におけるアウトカムマネジメントモデルの開発
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21K11088
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
木村 綾 静岡県立大学, 経営情報学部, 講師 (30827415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 悠美 川崎市立看護短期大学, その他部局等, 講師 (00737819)
操 華子 静岡県立大学, 看護学部, 教授 (40209739)
冨安 眞理 静岡県立大学, 看護学部, 教授 (50367588)
東野 定律 静岡県立大学, 経営情報学部, 教授 (60419009)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 統合ケア / 看護職 / 介護職 |
Outline of Annual Research Achievements |
看護職と介護職の連携による質の高い統合ケアの確保・維持に向けては、看護職の能力や機能といった臨床実践の測定に加え、継続的にケアの質を改善する取組が必要であり、そのためには、ケア介入の効果を示すアウトカムの評価を含め、総合的に検討することが重要である。 また、今後、在宅ケアにおいては、認知症高齢者の増加が見込まれ、特に、自宅に準ずる療養の場である認知症グループホームにおいて、症状の進行状況に応じ、生活面を支援する介護ニーズから医療ニーズへ段階的に移行していくために、医療・看護と介護の連携・協働を進めていく必要がある。 そこで、2022年度は、異なる組織に所属する看護職と介護職による認知症高齢者を対象とした統合ケアの提供における、看護職の能力を高め組織機能を強化する訪問看護事業所の体制・機能を検討することとした。 まず、「訪問看護ステーションにおける事業所自己評価のガイドライン」(第2版)」を参考に、ドナベディアンの医療の質モデル(構造・過程・成果)を用いて概念枠組みを作成した。「構造」は事業所の資源や体制、「過程」は統合ケア提供に係る組織的な取組(行動)、「成果」は構造及び過程によってもたらされる成果とした。 統合ケア提供の具体的実践からベストエクスペリエンスを抽出するため、概念枠組みの構成要素に基づき、「ケア提供における介護職との関わり、連携促進に向けた事業所内外の取組」に係る事業所の行動や認識について、認知症グループホームにおいて看護職と介護職の連携を経験した訪問看護事業所の管理者を対象とした半構造化面接を行った。得られた質的データはdirected content analysisの手法で分析を行い、作成した概念枠組みの修正を行った。 次に、修正した概念枠組みをもとに、構造・過程・成果の構成要素間の関係を検討するため、量的研究として質問紙調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね当初の計画どおり、統合ケア提供の具体的実践からベストエクスペリエンスを抽出し、概念枠組みの修正を行った。 また、修正した概念枠組みをもとに、構造・過程・成果の構成要素間の関係を検討するため、量的研究として質問紙調査を実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、質問紙調査の分析を行い、アウトカムマネジメントモデルの構築に向け、モデルの構成要素を測定する指標の検討を進めていく。
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Causes of Carryover |
2022年度にヒアリング調査に加え、質問紙調査を実施することができたが、データ整理及び分析を終えることができなかったため、2023年度に継続して質問紙調査のデータ整理及び分析を行う。そのため、その分析等に充てることとする。
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Research Products
(2 results)