2021 Fiscal Year Research-status Report
夏季日常生活時の温度環境が日本人の発汗機能に影響を与えるー生育地域からの検討ー
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21K11365
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Research Institution | Meio University |
Principal Investigator |
奥本 正 名桜大学, 健康科学部, 教授 (70330727)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 暑熱環境 / 発汗 / 体温調節 / 生育地特性 / サウナ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、亜熱帯環境の居住年数と夏季の日常生活における温度環境が暑熱環境の体温調節反応の差に影響を与えるという仮説を検討することを目的としている。 2021年度は温帯生育者の亜熱帯環境への居住年数が体温調節に及ぼす影響を検討する研究を計画した。この研究は亜熱帯環境生育者と温帯生育・亜熱帯環境居住者の体温調節を比較する横断的研究と、温帯生育・亜熱帯環境居住者の居住年数による差を検討する縦断的研究の2つからなっている。この研究を実施するに当たり、研究計画書を学内研究倫理審査委員会へ提出し、研究実施の承認を得た(承認番号2021-009-1)。 次に、本実験は室温30度以上の暑熱環境で実験を行うことを計画していた。本学には、温度環境を制御できる人工気象室等の設備がないため、実験を実施できる環境として、安価で購入できる家庭用サウナを利用することとした。サウナ購入・設置に当たり、学内で実験室を確保し、電源工事などの申請を行った。サウナ設置後は、予備実験を行い、実験条件を決定し、実験マニュアル等を作成した。また、実験の対象となる被検者の募集を行い、被検者の確保を行った。 しかし、新型コロナウイルス感染拡大を受け、学内入構制限などの時期もあり、当初計画していた実験は実施できず、研究準備の1年となった。2021年度の実績は研究課題の倫理審査委員会への提出・承認、実験室の準備、予備実験の実施、研究対象となる被検者募集にとどまった。 2022年度は2021年度に計画していた実験を実施するととともに、2023年度に実施を予定している、夏季の生活環境調査の質問項目を検討し、質問紙を完成させ、予備調査を実施する計画にしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021年度は温帯生育者の亜熱帯環境への居住年数が暑熱環境下での体温調節に及ぼす横断的研究と縦断的研究の研究内容を学内の倫理審査委員会に提出し、承認を得た。次に、実験を行う環境を整備した。実験の一部は、室温30度以上の暑熱環境で行うことを計画していた。本学では人工気象室等の温度環境を制御できる部屋がないため、実験室内に家庭用サウナを購入した。購入に際し、実験室の電源工事等が必要となるなど、予定よりサウナ設置に時間がかかり、予定された実験を実施できなかった。サウナ設置後、実験を実施できるための予備実験と被検者の募集を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は予備実験が終了後、沖縄生育者と沖縄居住4年未満の大学生の暑熱環境下での発汗様相を検討する。その実験を暑熱順化前の5-7月と暑熱順化が終了していると思われる7-8月に実施する。また、2023年度に実施を予定している、夏季の生活環境調査の質問項目を検討し、質問紙を完成させ、予備調査を実施する計画にしている。
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Causes of Carryover |
計画していた実験が実施できなかったため、当初計画していた人件費・謝金が執行できなかった。今年度実施する実験で昨年度計画していた、人件費・謝金を執行する予定である。また、予備実験により、温度センサーの追加購入が必要となったため、消耗品として購入する予定にしている。
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