2023 Fiscal Year Research-status Report
サルコペニア嚥下機能低下高齢者口腔栄養双方向プログラムの実証研究
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21K11687
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
永井 徹 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 教授 (90726621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮岡 洋三 新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員教授 (10134941)
伊藤 加代子 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (80401735)
岩森 大 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 講師 (90339961)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | サルコぺニア / 摂食嚥下機能 / 地域高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は地域においてサルコペニア性の摂食嚥下障害予防プログラムを実践し、評価することを目的とした。地域の公民館活動に参加している同意が得られた65歳以上の高齢者に対して、栄養管理、身体活動、嚥下筋トレーニングの内容を中心とした小冊子を作成し、サルコペニアの摂食嚥下障害予防実践指導を行った。ベースライン調査と6か月後および1年後の3回ともに参加した高齢女性15名におけるMNA-SFスコア、握力、下腿周囲長、最大舌圧を評価した。今回の調査で得らえた結果は下記のとおりである。 ベースライン調査における中央値(25,75パーセンタイル)はそれぞれMNA-SFスコア 13.0点(12.0, 13.8)、握力 23.0kg(21.5, 24.6)、下腿周囲長 33.2cm(31.4, 35.0)、最大舌圧31.8kPa (28.5, 37.8)であった。6か月後、1年後の中央値はそれぞれMNA-SFスコア:13.0点, 13.0点、握力:23.0kg, 23.4kg、下腿周囲長:33.2cm, 33.6 cm、最大舌圧:32.1kPa, 32.9 kPaであった。それぞれ 6か月後、1年後における有意な低下傾向は認められなかった(p=0.944, p=0.757, p=0.724, p=0.397)。 新型コロナウイルス感染対策下において、サルコペニア性の摂食嚥下障害予防を目的とした実践プログラムの効果が確認できた。プログラムを経年的に実施することによりサルコペニア性の嚥下機能低下を予防できる可能性がある。今後は地域において高齢者が継続できる仕組みづくりを進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度の目標は、地域においてサルコペニア性嚥下機能低下プログラムを実施し、プログラムを評価すること、地域高齢者が継続して実践できるサルコペニア性嚥下障害予防プログラムの小冊子を作成することであった。新型コロナウイルス感染症対策下における実施であったが日時の再調整により概ね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は地域高齢者に対して、サルコペニア性嚥下障害予防実践プログラム小冊子を活用してモニタリングを行う予定である。地域の公民館担当者と協力し、前期高齢者および後期高齢者が地域において継続できる仕組みづくりを進めていく。
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Causes of Carryover |
学外分担者の物品購入に関して、次年度に使用予定である。
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Research Products
(2 results)