2023 Fiscal Year Research-status Report
フレイルに起因する老年性疾患の予防に寄与する食事性因子の解明:久山町研究
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21K11725
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Research Institution | Hiroshima Shudo University |
Principal Investigator |
木村 安美 広島修道大学, 健康科学部, 教授 (00552415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 大悟 福岡看護大学, 看護学部, 准教授 (10596828)
二宮 利治 九州大学, 医学研究院, 教授 (30571765)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | フレイル / サルコペニア / 認知症 / 食事性因子 / 予防 / メタボリックシンドローム / 野菜 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)整理した食事調査データを用いた老年性疾患に関する研究: 2017年度の高齢者調査を受診し本研究の同意が得られた約1,400人を対象に、昨年度に整理した食事調査のデータセットおよび解析用コーディングマニュアルを用いて、食事性因子とフレイルに起因する老年性疾患との関連を検討する解析を実施した。 (2)皮膚カロテノイドスコアとメタボリックシンドロームに関する研究: 2019年度の久山町生活習慣病予防健診を受診した40歳以上の住民のうち、本研究への同意が得られた約1,600人を対象に、日常的な野菜摂取状況を簡便に評価できる皮膚カロテノイドスコアと加齢に伴う内臓脂肪の蓄積を基盤としたメタボリックシンドロームとの関連についてロジスティック回帰モデルを用いて検討した。メタボリックシンドロームの診断は、国際6学会による共同声明(Alberti, et al. Circulation 2009)に基づいた。皮膚カロテノイドスコアの上昇に伴い、メタボリックシンドロームを有するオッズ比の統計学的に有意な低下を認めた。性・年齢別の検討においても、同様に有意な負の関連を認めた。 (3)ロコモ・フレイル予防に役立つ料理レシピを用いた指導および普及・啓発: 2023年度の生活習慣病予防健診の受診者を対象に、ロコモティブシンドローム・フレイルを予防するための料理動画制作、およびレシピ集の作成を行い、日常の食事に関する保健・栄養指導および普及・啓発を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の流行の影響により一部調査スケジュールに遅れがみられ、成果取りまとめには研究期間を延長する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、2023年度に引き続きフレイルに起因する老年性疾患の予防に寄与する食事性因子に関する解析を進め、学会発表を行うとともに論文化を進める予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により健康診断の所要時間を短縮する必要に迫られたことや、密にならないため少人数の健診スタッフでの運営・実施により人件費の使用が困難であった。また、成果発表のための旅費の使用についても制約があった。次年度は人件費や旅費として使用予定である。
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Research Products
(2 results)