2021 Fiscal Year Research-status Report
Riemannian Fixed Point Optimization Algorithm and Its Application to Machine Learning
Project/Area Number |
21K11773
|
Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
飯塚 秀明 明治大学, 理工学部, 専任教授 (50532280)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | リーマン多様体 / 不動点最適化 / 機械学習 / 適応学習率最適化アルゴリズム / リーマン不動点最適化アルゴリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
機械学習の解析対象となる大規模データが、ある曲がった空間上に分布するという事例により、リーマン多様体上の最適化が注目を集めている。それは、既存のユークリッド空間上の議論では扱えなかった機械学習を可能にする。特に、AdaGrad、RMSProp、Adam、AMSGrad といったユークリッド空間上の強力な機械学習手法である適応学習率最適化アルゴリズムをリーマン多様体上へ一般化することにより、主成分分析等のデータ解析や自然言語処理といった様々な分野で成功を収めている。しかしながら、例えば、ノイズに対する頑強な学習器構築に必要とされる疎性 (sparsity) を考慮した機械学習においては、従来適応学習率最適化アルゴリズムでは適用できないリーマン多様体上の大規模かつ複雑な制約下での確率的最適化問題を解決する必要がある。本研究の目的は、このような最適化問題を解決する新アルゴリズムに基づいた機械学習法を開発することである。
令和3年度では、リーマン多様体上の大規模かつ複雑な制約下での確率的最適化問題を不動点集合上の確率的最適化問題に表現し、その問題を解くための確率的不動点最適化アルゴリズムとその収束解析について提案することができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
令和3年度に開発した「リーマン不動点最適化アルゴリズム」がリーマン多様体上の大規模かつ複雑な制約下での確率的最適化問題を解くことを示した。数値比較実験により、提案手法の有用性を示すことができた。特に、適応学習率最適化アルゴリズムに基づいた提案手法が高速に収束することを示した。これらの結果を纏めた論文は、ジャーナル Numerical Algorithms に採録されることになった。以上のことから、当初の計画以上に進展していると言える。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度の研究成果を発展させる。例えば、より高速、かつ、安定したアルゴリズムの開発ができるようにする。また、提案手法に基づいた機械学習法を構築し、既存機械学手法と比べて高性能であることを数値比較実験により検証する。
|
Causes of Carryover |
適切に使用したが僅かに次年度使用額が生じた。研究遂行のために適切に使用する。
|