2023 Fiscal Year Research-status Report
感染症流行へのレジリエンス:アフリカ社会のフードシスムをめぐる協働のモデル構築
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21K12443
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
中川 千草 龍谷大学, 農学部, 准教授 (00632275)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ギニア / アフリカ社会 / フードシステム / フードチェーン / 地域食農ガバナンス / 持続可能性 / ローカルビジネス / 小規模生産 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年12月から2024年1月にかけて、フードシステムのローカルなレジリエンスに関し、ギニアにおける資料収集およびインタビュー調査を実施した。主に、養鶏・養蜂に携わる人びと、首都および近郊の市場での販売者を中心としたインタビューを重ねた。また、2022年以降の農業キャンペーンについて、農業畜産省で情報収集を実施した。これらのフィールドワークからは、政府のスタートアップ支援の行き詰まりがあきらかとなった。一方で、海外支援団体による、野菜栽培と養蜂農業の開発援助が各地で軌道に乗り出していることがわかった。Kolente準県のKinssanya地区は、落花生をメインとする農業と畜産を主たる生業としてきたが、インフラの未整備や生産性の低い種子の使用など、農業の安定や拡大には多くの課題を抱えていた。そこで、2022年に養蜂グループ「Le groupement Sabougnouma de kinssanya」が立ち上がり、地域発展の可能性の兆しが見え始めていることがあきらかとなった。 2023年度は、2024年2月に食のレジリエンスをテーマとした研究会を開き、ベトナムやカメルーンの事例との比較研究を行った。またギニアの養鶏と養蜂関係者との情報共有をオンライン会議ツールを使用し継続的に実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画からやや遅れている最大の理由は、2023年12月からの現地調査直前に、現地の国有燃料貯蔵施設の爆発事故が起こったことにある。このため、国内のガソリン・軽油が枯渇し、移動手段が断たれてしまい、現地に滞在していながらも情報収集やインタビューを実施することが予定通りに進まなかった。同時に、この燃料不足により、電力供給およびインターネット環境も不安定となり、連絡手段も限られてしまった。 また来日予定だった研究協力者が円安の進行により、渡航を断念せざるを得ず、日本での研究会を実施することができなかった。 次年度に計画を持ち越すことで、リカバリーを図りたい。
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Strategy for Future Research Activity |
継続的にオンラインツールを駆使した遠隔調査を行いつつ、渡航時に頼らない情報収集を試みつつ、現地調査時には、国内情勢に柔軟に対応していきたい。また、成果発表を積極的に行い、研究の総括を行う予定である。従来の研究会を継続し、本研究を汎用性が高く比較可能な共同研究へと昇華させていく。その際、「ブランディング」に着目し、生産物をめぐる信用のつくり方や付加価値の付け方について分析を進める。
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Causes of Carryover |
円安および現地の物価の高騰により、現地協力者の招聘や2回の渡航を断念したため、結果として繰越金が生じた。次年度の使用計画としては、調査旅費および謝金を予定している。
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