2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of infrastructure for the use of donated cadavers in medical device development
Project/Area Number |
21K12746
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
七戸 俊明 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (70374353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 聡 北海道大学, 医学研究院, 教授 (50322813)
渡辺 雅彦 北海道大学, 医学研究院, 特任教授 (70210945)
佐藤 典宏 北海道大学, 大学病院, 教授 (50360912)
渡邊 祐介 北海道大学, 大学病院, 特任講師 (90789405)
岡本 吉弘 国立医薬品食品衛生研究所, 医療機器部, 室長 (40776027)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | cadaver / 献体 / R&D / 医療機器開発 / 臨床解剖 |
Outline of Annual Research Achievements |
背景:医療機器のR&Dにおいて、遺体を使用した検証試験(カダバスタディー)が時に必要となる。これまで企業は海外で実施してきたが、COVID-19の感染拡大による渡航制限は、企業のR&Dに悪影響を与えるとともに、国内での実施体制の欠如を浮き彫りにした。 目的:本研究ではカダバースタディーの実施基盤の構築を目標に掲げ、これまで実施した北大の事例の課題をまとめ、審査機関である医薬品医療機器総合機構(PMDA)や製販企業等と共同して研究を行うことで、カダバースタディーの適正実施のための指針(ガイダンス)案を提示する。 実施内容:研究期間内に北海道大学病院医療機器開発推進センターにおいて企業等の共同研究で10件のカダバースタディーが実施された。これらの実施経験から、企業にとってカダバスタディーのハードルが極めて高いことが明らかとなった。特に実施の根拠としている2012年に外科学会・解剖学会から発表された『臨床医学の教育及び研究における死体解剖のガイドライン』の法的な位置づけに対する疑問と、無償の精神で成り立つ献体制度に沿った適正な実施方法が不明確であることの2点が主な問題点であった。最終年度には、研究代表者らと日本外科学会CST推進委員会のコアメンバーはAMED医療機器等の開発・実用化促進のためのガイドライン策定事業に課題名『医療機器開発におけるカダバースタディーに関するガイダンス策定』(ガイダンス事業)で採択され、指針案作成はガイダンス事業と合同で実施することとなった。これまで、北大で企業関係者やPMDA、AMED、厚生労働省、文科省、経済産業省の担当官、解剖学者、生命倫理学者などによるワークショップを2回開催し、2023年度内に指針案を作成した。本研究の成果は今後ガイダンス事業に引き継がれ、アカデミア、企業、篤志献体団体、行政などのステークホルダーとの協議を経た後にガイダンスが公表予定である。
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