2021 Fiscal Year Research-status Report
より安全な低侵襲下手術を目的としたエネルギーデバイスによる熱損傷の検証
Project/Area Number |
21K12757
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
大塚 耕司 昭和大学, 医学部, 教授 (30349063)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | エネルギーデバイス / 熱損傷 / 神経損傷 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の具体的な研究目的は、以下である。A. スチーム熱・ミスト熱・組織残留熱による神経の熱損傷の検証 B. モノポーラ、バイポーラによる神経の熱損傷の検証 C. 熱損傷への介入効果検証 。この検証において、A:スチーム熱・ミスト熱・組織残留熱による神経の熱損傷の検証として、A-1:サーモグラフィ等を用いた熱拡散の実証と安全な距離・時間・器械設定の検証を行った。 1.スチーム熱、ミスト熱、組織残留熱の実証 豚のスライスした筋肉を用いて、熱拡散研究を行う。超音波凝固切開装置・アドバンスドバイポーラーによるスチーム熱・ミスト熱・組織残留熱をTVS-500EXサーモグラフィを用いて実証する。組織熱に関しては、AM-8000K thermocoupleの6チャンネルモデルにてエネルギーデバイスを用いて筋肉を切離した際のデバイスからの各距離(0、1、2、3、5ミリ)の温度を測定。組織残留熱に関しては、切離後温度変化を測定する。 2.電気刺激の変化測定 反回神経麻痺からデバイスの距離(神経から3ミリ、2ミリ、1ミリ、0ミリ)における温度をTVS-500EX、AM-8000Kを用いて測定し、電気刺激の推移測定をNIM-Response 174; 3.0 systemを用いて行い、一方では病理組織学的変化の検証も行い、熱の影響を実証する。としており、2021年4月に動物実験を行う企業に打診していたが、コロナの影響で動物ラボが閉鎖されており、検証を進めることが出来ない状況となっていた。現在、動物ラボが再開の兆しがあり、動物ラボの企業および、神経モニターリング測定機器に関して各企業と打ち合わせしており、2022年6月末より動物ラボによる検証ができる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナの影響で、当初使用予定であった企業動物ラボが使用不可能となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、動物ラボが徐々に再開し始めており、動物ラボ使用する企業の審査は通過しており、日程調整の段階である。 もう一つエネルギーデバイス関連の企業の許可待ちであり、2022年5月19日にも第3回目の打ち合わせが行われる。 神経モニターリングについても6月以降使用可能との連絡ももらっており、日程調整の連絡待ちである。 3社の企業が関与した検討となり、時間を要しているが、一度動き出せば検討の時間は早いものと思われ、現在の調整が非常に大事であると思っております。
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Causes of Carryover |
2021年度は、コロナの影響で動物ブラボ使用許可下りず、今年度交付金をほとんど使用する事ができませんでした。2022年度は、6月頃には動物ラボ使用できそうとの事で、現在3社の企業と話し合いを進めております。 話し合いが進み、実行できたら、神経モニタリングNIM-Response 3.0 systemをレンタル、超音波凝固切開装置・アドバンスドバイポーラーによるスチーム熱・ミスト熱・組織残留熱をTVS-500EXサーモグラフィを用いた検証、組織熱に関しては、AM-8000K thermocoupleの6チャンネルモデルにてエネルギーデバイスを用いて筋肉を切離した際のデバイスからの各距離(0、1、2、3、5ミリ)の温度を測定するため、各機器をレンタルする予定である。また、その際の動物実験でSPF豚の購入における費用としても、今年度の交付金を使用予定です。
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