2021 Fiscal Year Research-status Report
傍観的生徒指導と教師間相互行為の関連構造をめぐる質的研究
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21K13581
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
原田 拓馬 山口大学, 教育学部, 講師 (80825125)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 生徒指導 / 教師間相互行為 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、友人関係上のトラブルを抱える生徒への生徒指導について、①教師は傍観的生徒指導という技法をどのように実践しているのか、②教師は介入的生徒指導と傍観的生徒指導をどのように切り替えているのか、③そして、教師同士の話し合い(教師間相互行為)は、傍観的生徒指導という技法の実践と、介入的生徒指導と傍観的生徒指導との切り替えに対して、それぞれどのような影響を及ぼしているのか、という3点を、学校でのビデオ録画を伴う参与観察調査と、教師対象インタビュー調査という複数の質的調査から明らかにすることである。本研究の意義として、上述の①・②には傍観的生徒指導という実践の実証的な解明による生徒指導研究への新たな視点の構築、③には生徒間相互行為、教師‐生徒間相互行為、教師間相互行為の関連構造の解明による学校組織‐教育行為の構造に関する総合的な見取り図の設定、という2点にあると想定している。 2021年度の研究計画として、本研究の研究枠組みの検討と、夏頃を目処に、ビデオ録画を伴う参与観察調査と教師対象のインタビュー調査を実施予定としていた。しかしながら、新型コロナウイルス感染症第5波の影響を受けて、中核となる参与観察調査は実施できなかった。したがって、研究枠組みの検討と、教師対象のインタビュー調査を実施した上で、そこから得られた示唆を整理し、学会発表・論文発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に影響を受けて、計画していた調査を一部実施できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の感染拡大等の情勢を踏まえ、調査協力校の意向を十分に伺いながら、参与観察調査の実施を検討する。ただし、参与観察調査の実施が今後も難しい場合を念頭に置きつつも研究目的を達成するために、異なる視点に基づく研究方法の検討を視野に入れて、研究枠組みの再構築も同時に進める予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響で調査を一部実施できなかったため。2022年度の調査旅費としての使用を予定している。
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Research Products
(2 results)