2021 Fiscal Year Research-status Report
学習者の信頼を持続的に維持するバーチャル教師のデザイン論の構築
Project/Area Number |
21K13649
|
Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
松井 哲也 大阪工業大学, ロボティクス&デザイン工学部, 講師 (10751737)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | ヒューマンエージェントインタラクション / 教育工学 / バーチャル教師 / ロボット教師 / バーチャルエージェント |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画に沿って、バーチャル教師・ロボット教師の外見デザインと教える科目の関連に関する実験的研究を遂行した。実験は現在の新型コロナウイルス感染の状況を鑑みオンライン実験で実施した。 本年度実施した実験としては、バーチャル教師の「服装」が生徒の理解度に及ぼす影響について調査した実験、およびバーチャル教師の外見と背景画像の組み合わせによって生じる印象の変化を調査した実験が主なものである。その結果として、バーチャル教師が教える題材によっては、バーチャル教師の「服装」が生徒の理解度に影響を及ぼすことを確認した。特に差が生じる題材としては、救命救急の手順、医療の歴史などがあった。 また、バーチャル教師の外見と背景画像の組み合わせについては、背景画像とバーチャル教師の外見に意味的な類似性が見られる場合に、生徒の理解度が向上することが示された。具体的には、水族館の背景画像を使用する場合では、動物に似せたバーチャル教師のほうが、人間型のバーチャル教師よりも高い教育効果を示した。 これらの成果は、研究計画で示した「バーチャル教師の外見と教える科目の組み合わせによって、生徒の理解度に差が生じる」という仮説を支持するものである。 これらの研究成果は、国際会議でのポスター発表、およびオープンアクセスの英語論文において、広く誰でも見られる形で公表した。次年度は本年度の成果を踏まえて、実験室実験を含めた実験を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
複数回の実験を実施することができ、また有意な成果を得られ、それらを論文などとして発表することもできた。 一方で、新型コロナウイルスの流行の影響で、当初予定していた研究室実験が実施できなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画書に沿って、実験室実験を含めた実験を実施し、その結果をまとめて発表する。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの流行により、実験室実験が実施できなかったため。 実験室実験を実施することで予定通り使用する予定である。
|