2023 Fiscal Year Annual Research Report
抗がん活性分子の創製を目指したホモプシンの作用機序解析
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21K14629
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
保野 陽子 九州大学, 理学研究院, 助教 (40736500)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 側鎖 / アナログ |
Outline of Annual Research Achievements |
天然物と生物活性を比較するため、側鎖部に関するアナログとして、側鎖部の末端E-デヒドロアスパラギン酸部位をL-ヒドロキシアスパラギン酸に変えたアナログ、および、側鎖アミノ酸がすべて飽和したアナログ、2種の設計と合成を行った。 ヒドロキシアスパラギン酸含有アナログの合成では、まず4-ヒドロキシプロピリンより4段階を経て、デヒドロプロリンを合成した。次いで、ジフェニルホスホノグリシネートとの縮合、オレフィン化とメチル基導入によって、デヒドロイソロイシンを構築した。酒石酸エステルより調製したヒドロキシアスパラギン酸エステルと、デヒドロプロリン-デヒドロイソロイシンユニットを縮合させた。最後に保護基の除去とHPLC精製によって、側鎖アナログを合成できた。 飽和アナログに関しては、Boc-L-アスパラギン酸のベンジル保護、Boc-L-イソロイシンとの縮合ののち、Boc-L-プロリンと縮合させ、対応する生成物を定量的に合成した。最後にベンジルおよびBoc基の除去とHPLCによる精製によって、飽和アナログを合成できた。 上記合成法では、デヒドロイソロイシンとアミノ酸の縮合に、多くの工程数を要している。そこで本年度はより短工程な新規側鎖合成法も検討した。その一つとして、アミノ酸由来のアジドと、デヒドロイソロイシンホスフィノフェノールエステル誘導体を用いたライゲーション反応を試みたが、収率は中程度にとどまった。
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