2021 Fiscal Year Research-status Report
Estimation of post-harvest vegetation recovery based on forest structural attributes using time series of satellite data
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21K14883
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Research Institution | Forest Research and Management Organization |
Principal Investigator |
志水 克人 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 任期付研究員 (30868170)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 衛星画像 / 時系列 / 植生回復 / 伐採 / リモートセンシング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、時系列的に取得された衛星画像を利用して、伐採後の植生の林分構造を表現する指標を検討し、植生回復状況を推定する手法を明らかにすることを目的としている。目的達成のために、日本全国の伐採箇所を衛星画像により推定し、伐採箇所での植生・林分構造を推定するモデルを衛星画像と地上調査などにより作成してその評価を行う。 2021年度は、日本全域を対象として伐採が行われた箇所と時期を推定するため、一定の雲被覆率以下の全てのLandsat画像を用いて時系列解析を実施した。1985-2019年の毎年の伐採とその他の森林撹乱の箇所を30m解像度で推定・マッピングし、伐採・撹乱後の植生のタイプを分類した後、空中写真や高解像度衛星画像などを用いて精度を評価した。本研究で検討する指標と比較するため、衛星画像のスペクトル情報から、既存の研究で用いられる植生回復の指標を算出した。結果、推定結果を集計することで、伐採面積は近年増加傾向であることを明らかにした。伐採箇所の推定精度の評価では見逃し・空振りともに20%以下と高精度であったことから、推定結果を伐採後の植生回復状況の推定に利用できることがわかった。既存の植生回復の指標を日本全体の伐採箇所に適用することで、植生回復の速度は成立する植生(針葉樹・広葉樹)により差があり、また、地域ごとにも差異があることを示した。林分構造に基づく指標を用いる場合でも、同様に地域や植生で傾向が異なるかを調べる必要があるとわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、日本全域の伐採箇所を推定し、マップ化することができた。植生状況の指標をモデル化するために必要な地上調査データを入手し、モデル作成に必要な衛星画像の解析処理を行った。以上の理由から進捗状況は計画通りに順調に進捗していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
地上調査と衛星画像を用いて林分構造推定モデルを作成し、その精度を評価する。地上調査だけでなく、航空機レーザ計測データなども利用して評価を行うことで、空間的な誤差を検討する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの感染状況により、検証のための地上調査を実施できなかったことによる。高解像度衛星画像や空中写真を購入することにより一部を代替する。
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Research Products
(2 results)