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2022 Fiscal Year Research-status Report

DLBCL亜型における臨床病理学的特徴を規定する遺伝子異常の解明

Research Project

Project/Area Number 21K15405
Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

藤井 慶一郎  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (50896545)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords血液腫瘍 / 悪性リンパ腫 / びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 / DLBCL亜型
Outline of Annual Research Achievements

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)には多くの亜型が存在する。血管内大細胞型B細胞リンパ腫(IVL)は稀なDLBCL亜型で、検体中の腫瘍細胞数が少数のため遺伝子解析が難しい。本研究の目的は(1)申請者らが独自に開発したパラフィン組織を用いて細胞レベルで形態、蛋白発現、遺伝子解析ができる手法(FICTION-WSI法)によりIVLの遺伝子異常に依存した病態を明らかにする、(2)DLBCLの中枢神経原発、縦隔原発、皮膚原発、EBV陽性の各亜型の症例を対象に、リンパ腫細胞を次世代シーケンサおよびFISH法を用いて、網羅的遺伝子プロファイリングを行う、である。
(1)の実績は、IVL15例を、FICTION-WSI法を利用して、DLBCLで報告頻度の高いBCL2, BCL6, MYC転座, PD-L1増幅の解析を終了した。IVL検体中には腫瘍細胞が少数しか見られないがために、IVLの遺伝子異常は十分に解析されてこなかった。FICTION-WSI法を用いてIVLの染色体レベルの遺伝子プロファイルを明らかにすることは、IVLの病態解明につながる可能性がある。解析症例数をさらに増やすとともに、その他の遺伝子増幅や欠失についても解析を進めることで、臨床的特徴と遺伝子異常の関係を突き止め、全体像の把握につなげる予定である。
(2)の実績は、次世代シーケンサ解析の準備のために、DLBCL亜型30症例のDNAを抽出・精製し、DNAの質および量を確認した。次世代シーケンサおよびFISH法を用いて解析し、DLBCL亜型の遺伝子プロファイリングを比較することにより、それぞれのDLBCL亜型の病態解明につなげる予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

本研究の目的(1)(申請者らが独自に開発したパラフィン組織を用いて細胞レベルで形態、蛋白発現、遺伝子解析ができる手法(FICTION-WSI法)によりIVLの遺伝子異常に依存した病態を明らかにする)の進捗状況は、遅れている。解析可能な腫瘍細胞数は症例によってかなり異なり、パラフィン組織内に極めて少数あるいはほとんど認められない場合がある。そのような症例に当たることが次第に増えており、腫瘍細胞を検出することに難渋している。それゆえ昨年度以降に解析できた症例は数例にとどまっており、当初目標としていた解析症例数には達していない。また論文化についてもまだ着手できていない。
本研究の目的(2)(DLBCLの中枢神経原発、縦隔原発、皮膚原発、EBV陽性の各亜型の症例を対象に、リンパ腫細胞を次世代シーケンサおよびFISH法を用いて、網羅的遺伝子プロファイリングを行う)に関しては、DLBCL亜型30症例のDNAを抽出・精製し、DNAの質および量を確認する段階にとどまっている。

Strategy for Future Research Activity

本研究の目的(1)(申請者らが独自に開発したパラフィン組織を用いて細胞レベルで形態、蛋白発現、遺伝子解析ができる手法(FICTION-WSI法)によりIVLの遺伝子異常に依存した病態を明らかにする)に関して、解析をさらに加速させる必要がある。腫瘍細胞の検出が困難な症例が増えていることが昨年度から浮き出てきた問題であるが、対応としては同症例別検体を用いて繰り返し解析するほかないと考えている。目標症例数はIVL20症例に変更し、解析を進めていく予定である。解析を終了次第、論文化を予定している。
本研究の目的(2)(DLBCLの中枢神経原発、縦隔原発、皮膚原発、EBV陽性の各亜型の症例を対象に、リンパ腫細胞を次世代シーケンサおよびFISH法を用いて、網羅的遺伝子プロファイリングを行う)に関しては、DNAの質および量の確認段階にとどまっている。今後は、症例数を増やし、次世代シーケンサによる解析を予定している。

Causes of Carryover

本年度は、出張などの旅費は使用していない。また、すでに購入済みのプローブやプライマーを使用していたことにより、次年度に使用額が生じた。次年度は、次世代シーケンサによる遺伝子網羅解析に必要なプライマーやFISH解析によるプローブを購入予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 7-Amino-4-methylcoumarin as a fluorescent substitute for Schiff’s reagent: a new method that can be combined with hemalum and eosin staining on the same tissue section2022

    • Author(s)
      Takase Hiroshi、Murase Takayuki、Hachisuka Daisuke、Sakamoto Yuma、Sugiura Mariko、Nakano Satsuki、Fujii Keiichiro、Masaki Ayako、Inagaki Hiroshi
    • Journal Title

      Biotechnic & Histochemistry

      Volume: 98 Pages: 54~61

    • DOI

      10.1080/10520295.2022.2101144

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2023-12-25  

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