2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of treatment strategy for chronic active EBV infection to eradicate EBV-infected tumor cells
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21K15578
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
内田 晶子 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (70866889)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 慢性活動性EBウイルス感染症 / Epstein-Barr virus / BCL2ファミリータンパク質 / BCL2 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性活動性EBウイルス感染症(CAEBV)は、EBVに感染したT, NK細胞腫瘍である。現在、CAEBVの唯一の根治療法は造血幹細胞移植のみである。そのため、一刻も早い他の根治療法、治療薬の開発が求められている。 本年は、細胞生存に関与するBCL2ファミリータンパク質の1つであるBCL2に着目し、CAEBV治療のターゲットとしての可能性を検討した。まず、CAEBV等EBV陽性T, NK細胞株であるSNT8, SNT15, SNT16, SNK1, SNK6, SNK10におけるBCL2の発現をwestern blottingで確認した。次に、BCL2の阻害剤であるVenetoclaxを用いてCAEBV等EBV陽性T, NK細胞株を刺激した。Venetoclaxにより、6種類のEBV陽性T, NK細胞株全ての細胞増殖能が濃度依存的に抑制され、アポトーシスが誘導されることを確認した。さらに、Venetoclaxは、CAEBV患者由来末梢血単核球(PBMCs)の細胞増殖能を抑制し、炎症性サイトカインであるTNF-α, IFN-γ, IL-6のmRNA発現を低下させることを明らかにした。 これらのin vitroの結果から、BCL2阻害薬であるVenetoclaxによるCAEBVの腫瘍及び炎症の両側面への効果が期待された。そこで、CAEBVモデルマウスを作成し、in vivoでの検証を開始している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CAEBV治療のターゲット候補因子として抽出したBCL2に着目し、BCL2阻害剤であるVenetoclaxの効果を、CAEBV等EBV陽性T, NK細胞株及びCAEBV患者PBMCsを用いて検証した。これらの結果を踏まえ、既にCAEBVモデルマウスの作成に着手しており、in vivoでのVenetoclaxの効果を検討する。
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Strategy for Future Research Activity |
現在進めているin vivoでの検証を行うと共に、BCL2以外の治療候補因子についても検討を進めていく。 引き続きCAEBV患者PBMCsを収集し、抗体付き磁気ビーズを用いてCD4, CD8, CD56, CD19陽性細胞、さらに単球を分離し、保存する。集めた患者検体(DNAサンプル)を用いて、EBV陽性細胞と非感染細胞との違いを、全エクソンシーケンスを施行し比較する。RNAサンプルは、マイクロアレイRNAseqを用いたトランスクリプトーム解析により検証する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大のため受診患者、紹介患者が激減し、当初の計画予定の検体収集に支障が出た。引き続き検体収集を継続するため次年度も使用する必要がある。
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[Journal Article] The clinicopathological analysis of organising pneumonia in myelodysplastic syndrome: high frequency in der(1;7)(q10; p10)2021
Author(s)
Manabu Matsunawa, Yasuyuki Inoue, Kunihiro Yagihashi, Yoshio Aida, Akiko Uchida, Yu Uemura, Yusuke Saiki, Madoka Takimoto, Fumiaki Sano, Ikuo Miura, Ayako Arai
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Journal Title
British Journal of Haematology
Volume: 194
Pages: 214-217
DOI
Peer Reviewed
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